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第39話

帳が先遣隊が見張る場所へ着く頃 吸血鬼に変化があった 先遣隊が言うには女を誘いホテルへと入っていったとのこと それを確認すると帳等討伐隊が中へ入っていく ホテルの関係者へは先遣隊が先に許可を得ていてスムーズにその吸血鬼が入った部屋へ行くことができた そして部屋へ辿り着き討伐隊の一人が先にドアの前に立ち銃を構える 帳はその後ろで短剣を取りだし戦闘の準備をする それを確認したドアの前に立つ討伐隊がドアを蹴って中へと入った すると吸血鬼が女の首筋に牙を立て血を吸っていた 「十字協会の者だ女を離せ」 吸血鬼は銃口を向けられ女を離し手をあげる ジリジリと寄ってくる討伐隊 そしてすく傍に来ると同時に討伐隊へ襲いかかった 「死ね!!」 襲いかかる吸血鬼に発砲する討伐隊 しかしそれをかわされ後ろを取られる そして討伐隊の一人に襲いかかり手の爪で隊員の一人の肩を引っ掻いた 「あああ…!!」 「クソッ!!」 他の隊員が必死に銃を発砲し怪我を負った隊員から吸血鬼を引き離す 更に吸血鬼はそこから離れると今度は帳に襲いかかった そして帳の目の前に来た吸血鬼 しかし帳は冷静に相手の動きを読んで攻撃をかわし 心臓に剣を突き刺した 「死ぬのはお前だ」 「あ、ぁぁああああああ」 突き刺した剣を更に深く突き刺し心臓を抉るように剣を抜く すると吸血鬼は悲鳴をあげ指先から砂のように崩れ 服だけを残し消え去った そして討伐隊の隊員が襲われた女性と怪我を負った隊員へと駆け寄る 女性はかろうじて息がありすぐさま医療班へ連絡し それと怪我を隊員へ取り合えず応急措置を施す そして駆けつけた医療隊へ女性を託し 帳は本部へ連絡をする 『はいこちら十字協会本部』 「私だ、任務の吸血鬼一体の討伐を完了した 今から戻る」 『了解、会長へお伝えしておきます』 電話を切ると丁度医療隊が到着した 医療隊は戦闘で負傷した者のために戦闘の後ろで先遣隊と共にいる ここまで来れば後は他の者がやってくれる 討伐隊の出番はもうない だが、出番は少くとも一番危険な吸血鬼の始末を請け負っているためある意味他の部隊よりも大変だ その為さっさと撤収し本部へ帰り詳細を報告する こんな感じで毎回帳は吸血鬼を駆除しているのだ 家に帰る頃には浬と八尋はもう眠っている頃だろう 二人の間に何もなければいいのだがと心配する しかしそんな帳の願いは届かなかった

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