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第47話

身体が重い、痛い…… なんでだっけ……? ああ、そうだ…… 八尋を守ろうとして…… 八尋はどうなったのかな? 怪我してたけどちゃんと手当てしないと…… 浬は思い瞼を開ける するとそこには見覚えのある人物がいた 「起きた?」 彼はそう言うと浬の頬をそっと撫でる あたたかい大きな掌、優しい声 まるで夢を見ているかのようだ 「あかざ……?」 浬は彼に問いかけた すると彼はふふっと笑った 「違うよ よく見てごらん」 彼にそう言われて目を擦りみてみると そこにいるのはルシェルだった 「ルシェル……?」 「うん…おはよ」 浬はゆっくり起き上がると胸に少し痛みを感じた そう言えばあの吸血鬼に怪我を負わされたんだっけ 彼には吸血鬼にやられた箇所を触る 少し痛むもののそれほどではなかった 「まだ痛い?」 「少し…… ねぇ俺どうなったの?八尋は?」 「大丈夫だよ彼は 取りあえず君は俺の屋敷へ連れてきた 君の傷も大分深かったしね」 浬はふと思った 傷は殆ど治っているように思える ずっと眠っていたのだろうか? 疑問に思っているとルシェルはふっと笑みを見せる 「吸血鬼はね治りが早いし俺の血を飲ませたからね」 浬は丸1日眠っていた それを聞いて浬は驚いた あんな深い傷を負ってもこんなにも早く治っているのだから 先も言った通り吸血鬼の血には特別な力がある上に吸血鬼自体が回復が早いのだ だから1日でももう殆ど治っているのだ しかしここは何処なのだろうか? ルシェルが自分の屋敷だと言った しかし洋風の広い部屋にベッドなんて天蓋までついている まるで海外に来たようだ 「ねぇここって何処にあるの?日本?」 「ははっ、うん一応日本だよ まぁ人はいない山奥だけどね」 「そうなんだ……」 そしてルシェルは浬に何か食べるか聞いてきた 多少腹は減っているものの食欲はあまりない そう言ったらルシェルは何か食べた方がいいと お粥でも食べようかと提案し浬も頷いた

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