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第70話

彼はジェイド、このパーティーの主催者だ そしてヴァイドの弟でルシェル達の叔父である ジェイドはヴァイドとは違い柔和な態度を見せる だがその腹は何を考えているのか分からない それにルシェルと似たタイプであるためルシェルが苦手とする相手だ 「ルシェル君も変わらないね~」 「叔父上こそお変わりなく」 「はははそうだね しかし君の人気は凄いね 女の子がずっとこっちを見てる」 ルシェルを見てる女性達のほうに視線を向けるジェイド ルシェルもそちらを一瞬見るも再びジェイドの方に向き直る それから雑談をして和やかな雰囲気を醸し出す だが本来ルシェルはこの人はの腹の内が知りたい 本当はルシェルが邪魔なのだと しかし決してそのような素振りは見せない むしろ逆で親しみのあるように接してくる 「それじゃ私はまだ挨拶に行かなければならないからお暇するよ」 「ええ……」 穏やかなまま二人の時間は終わろうとしていた しかしジェイドは立ち去ろうとして立ち止まった 「ああそうそう、兄上が目覚めされたそうで」 「…………そうですね」 「意外に早かったね 誰かに起こされでもしたかな?」 「さぁ?」 「まぁいいよ、じゃあ私はこの辺で」 本当に油断ならない人だ 完全にヴァイドに関してルシェルが関わっていると分かっている さてどうしたものか…… いっそ彼も何とか葬り去りたいがそう簡単なものではない だが目的のためには彼を排除するか それとも味方につけるか…… どちらにしても難しそうなことだ 「ほんと、面倒な人だ」 すると向こうからルシェルの元へ駆け寄ってくる人物がいた 「兄上!!」 「ルイス」 「ずっとお会いしたかったです」 「俺もだよ」 ルイスは満面の笑みでルシェルに抱きついた 公の場でも構わず抱きつくルイスに注意するルシェル 一見すれば弟思いの兄に見えるがルシェルはルイスにあまり関心はなかった しかし目的のためには彼も味方につける必要があったのだ だからこうして弟思いの兄を演じていたのだった

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