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第92話

藜は男性の吸血鬼から得た情報を 協会の限られた人物に報告した 皆藜が掴んだ情報に驚いていた それもその筈 今まで何一つ手がかりが無かったと言うのに いきなり具体的な情報を提示してきたのだ 「その根拠は? それをどのくらい信用していい?」 「この情報は確実だ これをもとに救出の作戦を練る 何としてでも助けろ どんなことをしても……」 本当に信用していいのか皆疑問に思うも 他に何も掴めないでいたため 藜を信じるしかない それに藜はどんなことをしてでも浬を救うつもりのようだ と言うことは藜を信じる他ないのだ そして皆で作戦を立てる そこには八尋も加わる事になった ずっとこの日を待ちわびていた 必ず浬を助けると心に誓う だがやはり八尋は藜を信じきれないでいた 何を考えているのかまるっきり分からない 腹の内が見えない そんな相手を信用など到底できない しかし浬の救出に関しては本当だろうとは思う どんなことをしてでもと念を押すのだから だがその先は多分無理だ 彼の元でこれからやっていけるとは思えない 八尋は考える 浬を救出したあとどうしようかと 藜はやたらと浬を救出することに拘っているように思える そりゃずっと一緒いたのだから自分の子供のように可愛いからと言う事もあるだろうが 何か執着心を感じる 正直な所協会の連中は浬の事などどうでもいいのだ 何の役にもたたない半吸血鬼を助けるなど…… だが会長命令とあらば仕方がない 取り合えず救出作戦に耳を傾け念入りにシミュレーションする この日はこれで終わり解散した 「なぁ帳」 「なんだ?」 「ちょっと話したいことがある」 八尋は誰もいない部屋に帳をつれていき 藜を信用できないと 浬を救出する後のことを帳に話した 「お前、本気で言っているのか? 分かっているのか自分が何を言っているのか」 「勿論 でなきゃこんなこと言わねぇよ」 帳の反応は予想していた 当然反対もされるだろうと だが八尋は本気だった このまま藜に着いていくのは無理だと判断したのだ 「はぁ……全くおまえは…… 確かに私も藜さんを信用などしていない あの人は裏で何をしているのか……」 「……意外 あんたの祖父だろう?」 「だからと言って必ずしも信用出来るもんじゃない」 そう言うものかと八尋は心の中で呟いた 親族でも色々あるのかと自分には分からない感情に少々虚しくも思えた 「兎に角お前の考えは分かった 私も何とかしよう」 「マジで!?サンキュー」 こうして八尋の極秘の作戦を立てた

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