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第100話

それから一週間が経った頃 八尋はそれまでの無理が祟ったのか熱を出してしまった 「38.2℃ 完全に風邪引いたみたいだね だから言ったのに 休んだ方がいいって」 「…………」 実は昨日から少し咳やくしゃみをしていたのだが 八尋は普通にバイトに行こうとしていて 浬は止めたのだが大丈夫だとバイトに行ってしまったのだ そして今日になって完全にダウンしてしまった 浬は八尋が心配でバイトを休むことにした 八尋は大丈夫だからバイトに行けと言うが結局休んだ 八尋は昨日のこともありばつが悪く黙りこんでしまった そしてベッドの中で浬に背を向けた 「八尋何か食べる? お粥作ろうか?」 「いいよ別に 腹へってねぇし」 「ダメだよ朝から何も食べてない」 そう言って浬は台所に立った お粥に何を入れようかと考えて冷蔵庫を見た すると食材はあまり入っていない 確かに必要最低限しか外にでないし中々買いにいかない 仕方ないからそれをやりくりしてお粥を作った そして八尋の元へ戻った すると彼はぐっすりと眠っていた 浬は八尋の寝顔を覗きこんだ やはり凄く整った顔立ちをしているなぁと暫く眺めていた それから八尋が眠っているからお粥はラップをかけておいて後にすることにした 「ん……」 八尋は暑くて寝苦しくて目が覚めた すると浬が濡れたタオルで八尋の額の汗を拭っていた 「あ、八尋目が覚めた? 熱測ったら38.6℃に上がってたから辛いでしょ? でも起きたならお粥作ったから食べて」 「ん………」 そして浬はお粥を再び温めて持ってきた すると浬はお粥をスプーンで掬うとふーふーと冷ましてあ~んと八尋の口元に持ってきた 「………えっと」 「だって辛いでしょ だから食べさせてあげる、はい!!」 首をこくりと横に傾けスプーンを差し出す浬 それがまた色っぽくて八尋はドキリと心臓が跳ねる きっと熱であてられたのだと目を擦った そして浬の厚意を無下には出来ないと仕方なく あ~んと口を開け浬にお粥を食べさせて貰った 浬は料理が得意らしくお粥でも美味しい 浬のふーふーと冷ます姿が何だか綺麗で八尋は思わず見とれてしまった きっとこの前の浬の言ったことのせいで意識しているのだと彼に対しての想いを否定する そして結局浬は最後まで八尋に食べさせてあげた 八尋は食べ終わると再びベッドに横になり眠った

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