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第109話

情事を終え二人とも一緒に風呂に入る このあと浬はバイトに行かなければならないため 早めに上がろうとするが後ろから八尋に抱き締められた 「えっと……八尋?」 「お前の後ろ姿綺麗だから 触りたくなった」 「……っ!!」 嬉しい そう言ってくれるのは物凄く嬉しいのだが そろそろバイトに行く準備をしなければならない それを知ってか八尋は離さない 反応を見て楽しんでいるのではと浬は呆れる バイトに行くからと離すよう促すと そうだなと八尋は浬の腰の辺りに吸い付いて キスマークを付けたのだ 「ふっ、付いた」 「ちょ、何してんのさ……」 「ん?じゃあ首辺りが良かったか?」 「馬鹿!!」 ニッと笑う八尋にむくれる浬 そしてバイトに行くと浬は早々に八尋を引き剥がして風呂から上がる 八尋もそのあとに続き風呂を出る 着替えてる最中もちょっかい出してきたりと八尋にやりたい放題されている けど、愛されている証なんだと嬉しくも思う バイト先のスーパーへ行き仕事をこなす そしてバイトが終わり家へもうすぐで着くと言うところだった 夜の暗闇の中前方に感じたことのある気配がし 咄嗟に浬は物影に隠れた 「い……ぁ………」 すると今まで見たこともないような獣のような姿がある 更に瞳を赤くして女性の首に牙を突き立て 血を啜っているではないか でも気配でわかった 初めて見る、あれは吸血鬼の成れの果て 血が不足し人を襲うだけの人の形を保てなくなった化け物…… ああなってしまってはもう、戻れはしない 「止めろ!!」 「……!?」 吸血鬼は浬に気付いて血を吸っていた女性を地面に捨て嫌な気配を漂わせこちらへと近づいてくる 浬は冷や汗を流すが逃げない ここで逃げるわけにはいかなかった 女性を助けなければと踏み留まる 「血……血が、欲し……い」 「……っ」 すると吸血鬼は牙を剥き出しにして浬へと襲ってきた 浬は咄嗟に横へ回避する だが次々と繰り出される相手の攻撃 浬は避けるだけじゃ駄目だと攻撃しようと真正面を向く

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