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第11話
その瞼にキスをする。
前髪をかき分けて、狭い額にもキスをした。
そのまま低い鼻先へ、そばかすだらけの頬へ唇を落とす。
少し開いたままのかさついた色のない唇へもキスを送った。
ガブリエル様の唇を、熱い私の舌で舐めあげる。かつて見た濡れた唇を思い出しながら、あの時のように赤く色づくように何度も舐めあげ、開いた隙間から舌を差し入れた。
彼の舌に舌をぶつけ、上顎や歯列をなぞった。
ヂュブッと派手な水音を立てて唇を離した時には、彼の口元は私の唾液で濡れ、怪しく光っていた。けれど、唇は赤く色づかなかった。
細い首筋に鼻先を寄せ、濡れた舌で舐めた。
返ってくるのは温かな皮膚の感触。
たしかに人の感触なのに、反応はない。
不思議な感覚に見舞われながらも、私はそのまま愛撫を続けた。
薄い胸を揉み、淡い色の乳首を摘まんだ。
舐めて、吸って、爪先で引っ掻いた。
尖りは、固くならない。
胸を通り越して、臍へキスし、そして、金の茂みの中に隠れる小さな彼自身へ到達した。
幾度も見たことのある彼のペニスへ、初めてキスをした。
初めて舐めて、初めて腔内へ含んだ。
萎えたままの彼は、私の口にちょうど良くフィットし、二つのボールを手で転がしながら、私は丁寧に舐めあげた。
彼のペニスはこんな味がするのだと、私は何度も頬張った。
私の唾液で、まるで何度も射精したかのように濡れそぼったペニスを離し、自分の手にその唾液を付けて彼の尻の奥の窄まりに指を触れた。
一度も性的なことに使ったことのないソコは、とても淡い色をしていた。
ズブッと中指を差し込む。
ナカはとても熱かった。
反応のない体に反して、とても熱く、私の指を蕩けさせた。
そうして、しばらく指で解してから自分のペニスを差し入れようとした時、ハタと私は気づいた。
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