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陽太の現在過去未来⑥R18
奏多は根本から舌を絡みとるようなキスをする。
大人のキス。
陽太も必死になって舌を動かすけれど、傍若無人に口内を動き回る奏多の舌を捕らえることができない。
息が上がって、頭がボーッとしてきた。
「陽太、鼻で息をしろ」
「ん…」
ふぅっと、笑う奏多。
唇の端にチュッとキスをした奏多の唇は首筋、鎖骨、薄い胸と下がっていく。
そして、ツンと尖った桃色の二つの粒へ。
男なのにどうして胸の粒を触られると感じちゃうんだろう?
「あ…ん」
奏多は右の粒を指で捏ねながら左の粒を舐めまわし、吸い付き、甘噛みする。
「あぁ うぁあ… ん…」
その度に陽太の口から喘ぐ声が漏れてしまう。
「ん…ぃゃぁ」
「嫌なのか?こんなに感じているのに」
「…だ、だってぇ…:
だってとても淫らな声が出てしまう…。
「噛み締めずに声を出せ」
奏多の指は陽太の唇を優しく撫でる。
「陽太」
奏多って、ずるいなぁ。
とても、本当にとても優しい声で陽太って呼ぶ。
「陽太、大丈夫だ」
大丈夫だと言われたら、そうか〜って、安心して身体の力が抜けてしまうし、腕は自然と奏多の頭を抱く。
左右の粒を交互に濡れた舌で捏ねられて。
背中をぞくぞくとした快感が突き抜けていく。
「んふ……、や…ぁ……、や」
甘い声に奏多の空いてる手は陽太の緩く立ち上がった花芯を捕らえた。
「ん…ぁ」
先程、さんざん貪ぼられて濡れたまま陽太の唇に奏多はまた、食い尽くすように深いキスを仕掛けてくる。
「あ…は…。かなたん…だ…すき」
「俺は愛してるぞ」
潤んだ瞳で奏多を見た。
見つめあったまま、花芯をゆっくりと上下に擦られて。
「あっ…はぁ……」
花芯の先端をクリクリされて。
「やっ!出ちゃう…」
「出したらいい、ほら」
花芯に纏わり付いた奏多の手の動きが、速くなっていく。
「あっあっあーーー」
ビクビクと反り返った身体が跳ねる。
花芯の先端から白い蜜が勢いよく飛び出した。
「濃いやつが出たぞ、長い間してなかったもんな」
奏多の手のひらや指が白濁で濡れている。
「言わないで…」
眉の下がった陽太の頬にチュッとキスを落とした奏多は枕元のティッシュで手を拭い、抽斗を開けてジェルを取り出した。
「よっこらしょ」
わざとらしい掛け声に内心ムッとする。
顔に出ていたのか、奏多が笑いながら頬を突ついた。
その奏多の指が丹念に蕾を解していく。時折り、クチュクチュと濡れた音を立てる。
「陽太が綺麗にしてくるの初めてだな」
恥ずかしくて両手で顔を隠した。
「可愛い顔を隠すな」
奏多が笑いながら言う。
「だって…」
人差し指一本から中指が増えて二本の指が、陽太を惑わす。
何度されても恥ずかしい。
「あ…や」
「陽太、顔を見せろ」
手の甲に奏多の舌を感じて。
思わず眼を開けたら奏多の微笑む顔があった。
「かなたん…」
奏多の首に腕を巻き付けキスをねだった。
優しいキスを受ける間も、奏多の指は三本に増えて相変わらず陽太の中にあって、襞を傍若無人に動きまわる。
花芯はどんどん芯をもち、みるみる間に天をむく。
「あっあっん、も…や」
息も絶え絶えに早く挿れて欲しくて。
「何だ?陽太」
出た、奏多の意地悪が。
「かなたん、お願い…」
「何のお願いだ?」
絶対にいやらしい言葉を言わせたい奏多って、世間のエロ親父と一緒だなって思う。
「もう、挿れてほし…」
「まだだな」
「え…」
「もう一回な」
ニヤニヤしながら、三本の指をバラバラに動かす。
人差し指が陽太の弱点をクイっと、抉る。
「あーーー」
花芯が二度目の白い蜜を吐く。
「また、出たな」
くたりとシーツに張り付いた陽太を嬉しそうにみる奏多。
出させたの奏多だろ!と、いう気力はなかった。
「上に乗ってみろ」
そんな言葉一つで、奏多の身体を跨ぐことになった。
「重くない?」
「全然。ほら、やってみろ」
うしろ手に奏多の剛直を掴む。
ゴムの上にジェルを塗ってるからヌルヌルで滑って蕾の上からツルリと逃げていく剛直。
何度トライしてもできない。
「無理」
陽太の情けない声に
「ホラ」
と、奏多が自分の剛直を掴み蕾に当てる。
「ん…ハッ…」
少しずつだが、自重でズブズブと奏多の剛直を飲み込んでいく。
どこまでいくのだろうか?まだいくの?
「かなた…ん。こわ…」
怖くなって奏多の腹に手をついて突っぱねようとしたら、腕をとられて奥まで突き入れられた。
「あ、やっ!…ふ、か……」
ハッハッと呼吸を整えている間、奏多は動かずにジッと待ってくれていた。
自分の中にある熱い巨大な楔。奏多の腹の上で揺れている自分の物と同じ物とは思えない。
奏多がゆるりと腰を動かした。
「あ…はん」
軽い突き上げのたびにリズムをとって自分の腰を振る。共同作業みたいで楽しくて気持ちいい。
「かなた…ん。気持ち、い?」
奏多が、苦笑を浮かべ中の圧迫が強くなる。
「あぁん!」
奏多が起き上がり陽太を膝の上に持ち上げた。
「お前が煽るからだ」
腰を掴まれての激しい突き上げに、陽太はなす術もなく身体を跳ね上げた。
「あっ…あっあっ!」
汗が飛び散る。
「気持ち、い…」
奏多の首に腕をまわしてキスをせがんだ。
濃厚なキスをしてもらい、何も解らなくなって、花芯から蜜を飛び散らして。
「あ、あ、あ、あ….あっ……」
眼が覚めたら、奏多に後ろから抱きしめられていた。
昨日久しぶりに奏多に抱かれて。
途中からの記憶が途切れ途切れにしかない。
いっぱい抱いてもらった。
あんなことや、こんなこともした。
恥ずかしくて仕方なかったけど、嬉しくて、楽しくて気持ちよかった。
身体はさっぱりとしていて、パジャマを着ている。奏多がしてくれたのだろう。
同じようにさらりとした奏多の筋肉質の腕。
チュッと口づけを落とす。
ん…。と、奏多が言った。
ぐっすりと寝ているのかな?
奏多がこんなに、深く眠るのは珍しい。
いつも陽太が眼を覚ました時には起きていた。
大好きな奏多。
追いつきたい大きな背中。
泣いてばかりの弱い自分。
今の陽太は泣き虫で弱虫で、庇護されるだけの者。
精神的な成長がないままなら、年齢が上がるにつれ、陽太は何もできない媚を売るだけのおじさんになっていく。
吸血鬼みたいに齢をとらないわけじゃないんだし、若さという武器がなくなったら、若さからくる可愛さがなくなったら、奏多は陽太から興味をなくすだろう。
逆に可愛いおじさんなんて、気持ち悪いけど。
抱いてもらえなくなっでも、傍にいたい。
そう、今のままなら陽太には何も生み出すものがない。
それではいけないんだよ、一生共に生きていくには。
いくら年の差があろうと、寄りかかるだけの人生なんてダメなんだよ。
奏多と共に歩いて行きたいと、心が叫ぶ。
戦国時代の蘭丸は信長に寵愛され、実際に秘書みたいな役割を担っていた。
そして共に命を落とした。
羨ましい。
陽太も奏多と共に白髪まで一緒に生きたい。
何なら、陽太が奏多の介護をする。
そのためには現在は違う道を行がないと。
奏多と離れ自分を磨かなければ…。
このままなら近い将来上手くいかなくなるのは目に見えている。
それならば。
この抱きしめてくれる温かい腕から離れなくちゃいけない。
この決断が一生の別れになったとしても。
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