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抱きついたままシーツに背を落とされると、麻生は繋がりが解けないよういっそう体を開いた。
一旦落ち着いた熱はすぐそこに残ったまま、ぐつぐつと増幅している。きっと少しの刺激で届く、そう思うだけで期待にくらりと揺れた。手塚の熱っぽい瞳が自分に向けられていることが嬉しくて仕方ない。
「…お願いだから……ぐちゃぐちゃにして…」
一瞬手塚の口元が緩むのを見た後、すぐに激しく口づけられた。差し入れられた舌とともに唾液が流れ込み、口内の粘膜至るところを蹂躙する勢いで掻き回される。応えることすら追いつかず、どこまでも無防備に柔らかいところまで侵食を許してしまう。
「…っ…ん…」
たかがキスとは言えない交わりに溺れている間も、内腿を撫でる手が秘所ぎりぎりの熱と粘液でどろどろになったところまで辿り、脚をさらに押し拡げる。ゆっくりと中を充していたものを抜かれ、腰をびりびりと戦慄かせた。
「…っあ!…っや…」
再びとろけきった内襞を擦りながら猛りを埋め込まれれると、背をしならせて喘いだ。一度抜かなければ刺し挿れることができないことを忘れるほど、ぴたりとくっつくパズルピースのように深く繋がっていたから、ひどく内側が引き攣れた。
丁寧な抜き差しの度に柔襞はさらに敏感に刺激を受容し、全身の表面がざわめき立つ。
もっとぐちゃぐちゃにして欲しかった。今度は手塚に『俺のだ』と言って欲しくて、奥を穿つ屹立を中に留めようと締め上げる。
「俺、も、イキそう…」
「…あっ…んっ…お前のを…一番奥に欲しっ……ぁあッ!」
ズッと体がずり上がるほど強く再奥を突かれ、麻生は嬌声を上げた。手塚の背にしがみついて肩に顔を埋め、大きな波をやり過ごす。
「あんた、ほんと俺のこと煽るんだから……」
「ちがっ…」
「知ってる…俺が聖さんのこと好きだから、すぐ煽られるの」
違う、俺がお前のことを好きだから…という言葉は、律動に揺さぶられる中で声にならなかった。手塚も息遣いを荒くし、時折濡れた吐息を喉奥から漏らすのに、麻生が流す涙を指や舌で拭ってくれる。
「聖さんが、…俺のこと好きなのもちゃんと、知ってる。…だから最高に気持ちいーよ…」
手塚の掠れた声を聞いて、しなやかな背にすがった。じゃないと心までぐちゃぐちゃにされて溶け出しそうだった。
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