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大切な 第2話
僕、星宮智明(ほしみやちあき)26歳は小さな時から何通りかの夢を何度も見る。
最初は不思議な夢だと思っていたんだが気にはしなかった。
悲しい夢だけれど何故か温かな気持ちになり穏やかに目が覚めるんだ。
そりゃ、犬が亡くなる寸前に泣き叫ぶ小さな男の子の夢を見る時は切なくて悲しくて目が覚めて泣いているけれどそれも嫌ではない。
何故かな僕にも分からないけれど2人は出会える様な気になる。
「気にする事ないさ智明、飲め飲め!」
「奏悟(そうご)は飲み過ぎだ。帰れなくなっても僕は置いて行くからね。」
「冷たいなぁ〜。久しぶりに飲みに来たんだぞ何ヶ月ぶりだ?盆休み前だから2ヶ月ぶりだよな?明日は休みだし朝まで付き合え智明。」
「朝までは勘弁して下さい。奏悟。」
天沢奏悟(あまさわそうご)26歳は同期入社で1週間の研修合宿の時に同じ部屋になりそれからお互いになんでも話せる仲になった。
今では親友と呼んでも良い。
僕は総務部で奏悟は秘書課に配属されているから会社でも顔を合わせる事は少ないがたまに2人で飲みに来たり遊んだりしている。
秘書課だから女性社員が多くて少しだけ羨ましいと思うが奏悟は今の部署より営業部とか企画部に移動したがっている。
「そうだ!月曜日からさ海外事業部から1人転勤してくんだろ?智明なら知ってるかもしれないがそいつの噂・・・。」
「確かに月曜日から出社してくるが噂ってなんだよ。おいっ!寝るなよ。」
噂を聞きたいと思ったんだが奏悟は寝てしまいそして何をしても起きないこの男を僕はどうして運んだらいいんだと途方にくれたのだった。
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