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大切な 第4話

「しっかりと立ってくれよ。」 「悪い。」 奏悟は目を少し開けて1人で歩き出したがフラフラとしていてオートロックのドアにゴンっと頭をぶつけた。 「待って待って、今オートロック解除するから動かないでよ。」 「あぁ〜。オートロック。」 僕は慌てオートロックを解除したが奏悟はドアに額を付けたままでドアを開けようとしない。 近付いて覗き込むと目を閉じて寝ている。 「奏悟、頼むから起きて歩いてくれよ。」 「分かってる。あと少し寝かせてくれよ。」 「寝ぼけてるのか?。奏悟。」 僕の問いに奏悟は答えない奏悟を支える様にすると僕の方へ寄り掛かってくる。 もう少しだけ起きていて欲しかったよ寄り掛かられるとマジで重いんだけど奏悟。 「本当に起きてくれ奏悟。」 フラフラとヨロけながらもなんとか玄関の前に辿り着くと僕は鞄から家の鍵を取り出して玄関を開け中にどうにか入った。 ドサッ! 「イテェ〜ッ。」 「すう〜っっ。」 「勘弁してくれよ奏悟。」 家の中に入ったは良いが余りの重さに限界が来た僕は支えきれなくなり玄関の所で倒れてしまった。 その拍子に僕は右肘を床へとぶつけ多分奏悟は額をぶつけたはずだ。 それでも僕の上で気持ち良さそうに寝息を立てる奏悟に少し呆れてしまったがこんな奏悟を見た事がないから今日くらいは許してやるかなと少ししてからそう思ったのだ。

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