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大切な 第7話

くっ、苦しい。 息? これはどうやって息をすれば良いのか? いやいや、もう考え込んでいる余裕がなくてキスは初めてで息の仕方がわからない。 僕はこのまま息が出来なくて死ぬのかな? 短い人生だった。 最後は男にファーストキスを奪われて息が出来なくて窒息死してしまうなんてなんて間抜けな話なんだ。 「は・・なで・・・ハァハァ。息しろよ。」 「ハァァ!ちょ・・うゔっ!」 鼻って言った? 少し唇が放れた時に息を夢中で吸い込んだ。 止めるように言おうとしたけれど間に合わなくてまたそのまま唇を奪われさっきよりも激しく舌を絡められた。 鼻で息をする。 息が出来なくてパニックにならなくなったは良いがこの状況をどうしたら良いのか分からない。 ヌメヌメした物が口の中でうごめいている感覚が気持ち悪くて身体が心が奏悟の行為を拒んでいる。 体格差があるし力も奏悟の方が強いから身体が拒んでも逃げる術はなくて泣くしかなかった。 泣いても止まる事はな行為と分かっている。 奏悟は泣いている僕に気づいてゆっくりと唇を離すと指で涙を拭い優しく頬にキスを落とした。 きっと女の子なら奏悟の行動にドキドキしてトキメキ奏悟に落ちる。 けれど僕は女の子でもなければ同性を好きになるとかはない。 「ゆう・・・なく・・・・・すうぅ〜っ。」 うん? すうぅ〜ってなんだよ。 「へっ?ちょ・・・奏悟?寝てる。」 はあぁぁぁぁ!! なんだよ。 僕の・・・僕のファーストキスを返しやがれ!! 僕の首に顔を埋めて気持ち良さそうに寝息を立ている親友を始めて激しく恨んでしまった。 まったく・・・どうしてくれんだよ。 僕の・・・・。

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