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第2話-5
「おい」
「え?」
「お前勃ってるぞ」
「……え?ええ!?」
下を向いて確認すると、慌ててシャツの裾を引っ張って隠す。顔を真っ赤にして、目をきつく閉じて恥ずかしさに耐えていた。
「俺の姿に興奮したのか」
「違う!絶対に違う!これはアレだよ!アクシデントだよ!」
何を言っているのかわからない。
「どうするんだ?」
「や、あの……」
小さい声でぼそりと言った。
「……トイレかして……ください……」
そのままにするとは言わなかったので、「じゃあ」とササキは膝をつき、いつまでも隠そうとしているシャツを強引にまくりあげた。薄い体。白い肌。そろりと撫でると、びくりと震えた。
「なにす……っ」
「俺がやってやるよ」
股間に口づけてベルトを外そうとするササキの手を押さえ、喚いた。
「いや、いい!いいから!俺勝手にするから離して!」
グイグイと体を押されるが、気にせず口に含む。
「ひっ……」
びくりと体を震わせて、ため息のような声をもらした。
「……っは……」
口に含んだまま舐めまわし、何度か上下に頭を動かす。段差の部分をきゅっと唇で噛んでやると、彼は叫んだ。
「……して……離して!」
髪を思い切り引っ張られ、口から引き抜かれる。
「え?」
今までにない強引な動きに、驚いて彼を見上げると、何かが顔にかかった。
「……あっ……」
「…………」
顔についているそれを手で拭うと、体を起こして彼を見た。
「お前まさか……童て……」
「違う!」
遮るように喚く。
「違う違う違う!溜まってたから!あんたが上手いか……ら…………」
「俺は上手いのか」
俯いて、耳まで真っ赤にしながら頷いた。手で顔を覆って、あげようとしない。
……なんだこいつ。
かわいいじゃないか。
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