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第7話-2

頭をなでて頬をさする。顎に手をかけると、猫のように喉を鳴らして目を閉じた。そっと額に口づける。耳に息を吹きかける。ピクリと反応した自分を押さえつけるように、ハルは軽く身震いした。 ゆっくりと舌を這わせながら、手をそろそろと下腹部におろしていく。すでに反応しているそれに軽く触れ、なでるように指をすべらせた。震えるような吐息をもらし、ハルの体に少し力が入る。指をそっと差し込むと、軽く呻いた。 「大丈夫。息吐いて」  深いため息が聞こえ、少しずつ広げながら指を増やす。何度か甘い声を上げ、ふるりと体を震わせた。硬くなったものを舌で舐めおろし、指をもう一本増やす。中を軽くさすると、背をそらせた。じわじわと指で入口を広げていく。涙でぬれた目で、ハルはこちらを見下ろした。 「そこ……」 「なに?」  ゆっくりと抜き差しする。わざと中をさすりながら、出し入れを繰り返していると、もう一度息を大きく吐き出して、声をあげた。 「やめて……」  顔を両腕で覆って、いやいやと頭を振る。ぐっと中で力を入れると、びくりと背をそらせた。 「やめて……やめて!」  足で肩を蹴られ、ぐいぐいとそこからササキの体を離そうとする。耳まで赤くした顔を両手で隠して、何度も頭を振った。 指を抜くと、体を押さえ込んでハルの頭に自分の頭をくっつけた。 「どうした」  両手で顔を隠したまま、ふいとササキから顔を背ける。萎えているわけでもなく、痛がっている様子もない。 「……気持ちよくなるのが恥ずかしいのか?」  ハルはさらに枕に顔を埋めるようにそらせた。片方の手を握り、隠している顔から離そうとする。しかしハルは、震えるほど力を入れて、ササキから顔を隠し続けた。  ああ。かわいい。かわいい。  ササキの息があがる。 「じゃあやめるか?」  その言葉に、ピクリと体を震わせた。相変わらず顔を隠したまま、細く息を吐く。 理性の糸が引きちぎられそうだ。 ぐっと息を詰めると、耳に顔を寄せて軽く口づけた。ゆっくりと体をなぞりながら、下に降りていく。もう一度指を差し入れ、軽く抜き差しすると、ため息のような甘い声をあげた。 指を増やし中をさする。少しずつ押し広げて執拗に刺激し続けると、とうとう大きな声を上げた。 「うう……」  泣き声のようなそれは、否定の言葉を含んでいなかった。指を少し奥にすすめると、顔を隠していた手を離し、硬くなった自身に触れようと伸ばす。触らせまいと手を押さえると、本当に泣き声を上げた。 「や……触りたい。手、離して……」  お願い、とササキの手を握る。ぐっと握り返して顔の側で押さえると、耳元で囁いた。 「すぐイクだろ」  ぐいと中に入れた指先に力を込めると、ハルは何度も頭を振った。 「そんなすぐにイかないよ……」  囁くような声は甘い。強がりも弱弱しい。ハルのものは限界まで反り返り、先の方から透明な液体を垂らせている。軽く触れてやると、ぶるりと大きく体を震わせた。息を吸い込んで、か細い声を上げる。両方に力を入れると、喉を詰まらせて呻いた。 「すこし入れるぞ」  ひゅっと息を吸い込む音が聞こえる。強張った体をさする。 「力抜いて。息を吐いて」  ふーっと吐かれた吐息と同時に、ササキのものを奥へともぐりこませた。「うう……」と力ないうめき声をあげる。 「痛い?」  こくこくと首を頷かせて、目をきつく閉じている。 「少し我慢して」  ぐい、と、もう少し奥まで入れる。 「太いところは入ったから」  頭をなでると、引きつっていた体の力が抜けた。ふーっふーっとすこし荒い息を吐きだしながら、また手を伸ばして自分のものを触ろうとする。手を押しやると、じりじりと奥へと進めた。なじませようと体を止めると、うーっとまた小さい声で唸った。

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