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7日目・4
そうだ。
『俺』が『おじさん』を離したくないんだ。
『俺』は『良い子』になって、『おじさん』を離さないようにしなくちゃいけないんだ。
だって、おじさんは6つ子の中で、『俺』を選んでくれた人だから。
『俺』のことを『特別』にしてくれた人だから。
『俺』を大切にして、気持ちいいことをしてくれる人だから。
「じゃあ、俺が帰ってくるまで、『良い子』で待ってるんだぞ?」
男はそう言うと、するっとおそ松の目隠しを取った。暗闇が消える。
「おそ松」
名前と共にキスをされた。
触れるだけの優しい唇が離れると、男の顔を見えた。
それは、もう黒く塗り潰されてなかった。
切れ長の白目がちで、軽薄そうな三白眼が見える。それが、楽しそうにーーー心底、楽しそうにおそ松を見ている。
その瞬間、ぞくぞくぞくっと足先から頭の天辺まで、何か得たいの知れない感覚が身体中を走った。
「と…ご」
おそ松が男の名前を呼ぼうとした時ーー、
目の前に見知った天井があった。
おそ松は目を醒ましていた。
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