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第175話
20分もしないうちに目を覚ましたユキはぐぐっと伸びをしてボーッとソファーに座った。
「…あ、シロくん!」
手に擦り寄ってきたシロを撫でて薄く笑う。俺はというと明日はどうしようかと悩んでいるところだった。
ずっと家にいるんじゃやっぱりユキも変わりがなくて嫌だろう。少しだけ公園に行ってみるか…?なんならトラのところに遊びに……あ、そういえば。
「八神見てみてぇなぁ」
けれど明日は早河も仕事。その八神も学校がある筈。確認に早河にメールを送ると、ちょうど明日は早河も休みで八神も創立記念日かなんかで学校が休みらしい。これはナイスタイミングだ。
「ユーキ!」
「わぁ…!」
ソファーの後ろからユキの頭をわしゃわしゃ撫でながら話しかける。
「明日、早河の家行こっか」
「…命、またいなくなるの…?」
は?と首をかしげてから考える。そうだ、芦屋のところに行ってたとき、ユキを早河に預けていたんだった。
「違う、一緒にいるよ」
「ほんとぉ…?」
「ほんと。俺も、早河も、もしかしたらユキの新しい友達になるかもしれないやつもいる。」
「…おとも、だち……」
「行くか?」
少し悩んだユキは俺を見て、ふんわりと笑って
「行く!」
と言った。
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