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第188話 ユキside
「トラさん!!」
「ユキくーん!!あぁぁ可愛い、可愛い…!久しぶりね!!」
朝、命にトラさんのところにつれてきてもらって僕はトラさんに抱きついた。
命はすぐにお仕事にいっちゃってちょっと寂しかったけど、トラさんが優しくたくさんお話ししてくれるから楽しい!
「ユキくん猫が好きなのねぇ。シロくん…だったっけ?」
「うん!真っ白で、優しくて…こんなのだよ!」
こんな大きさなんだよ!って両手で表現してみるとそうなのねぇ!ってトラさんが両手を会わせてフフって笑った。
「トラさん、質問、いい…?」
「いいわよ~、何でも聞いてちょうだい?」
「…あのね、笑う、ダメだよ…?」
「ええ、勿論。笑わないわ」
僕はちょっぴり恥ずかしくて周りに誰もいないよねって見てからトラさんに聞いてみた。
「あのね、ちゅーだけじゃね、足りないの…」
「…え?」
「…命と、ちゅーするけど…それだけじゃ寂しいの…」
トラさんはお口をポカンと開けて僕を見てそのあとゆっくりお目目を閉じて「えーっと…」って話し出した。
「まず、命とキスするんでしょ?今まではそれでよかったのね?」
「うん、命と、ちゅー…お胸ポカポカなるの…」
「でも今はポカポカにならないの?」
「……ポカポカだけど、ちょっと、寂しいの」
うーんって考えるトラさん。トラさんはお医者さんだもん。偉い人だからわかるでしょ?僕、もしかしたら欲しい欲しいをし過ぎて神様に罰でポカポカにならない魔法をかけられちゃったのかもしれない。
「命に触られたいって思う?」
「触られたい…?」
「そう、命とくっついてたいとか…」
「うんと…、ギューされるとね、僕の心臓うるさくなるの。でもね、お胸ポカポカして寝んねしちゃったりね、するの」
「そう…。ユキくん、命に恋してるのね!」
キャー!って高い声を出したトラさんにびっくりして僕は座ってた椅子から落ちそうになった。
「あらあらごめんなさい、びっくりしたわね。」
「…んっ…トラさん、恋ってなにぃ…?」
「ふふっ、それはね?命が好きで好きで仕方ないってこと」
「わぁ…!恋だぁ…!」
トラさんってすごい!何でもわかるんだね!!
「僕、どうしたらいいの…?」
「そうね、命ならユキくんを離さないでずっと一緒にいてくれるわ。……セックスって、知ってる?」
「なぁに、それ」
「大好きな人同士がする行為なの。命に言ってみなさい、セックスって何?って。命、びっくりするわ~きっと。」
「…うん…言ってみる…!」
僕とトラさんの秘密の作戦が始まった!
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