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第224話
「…どうしたら、いいの…?命、僕のこと、思い出してくれる…?」
「…それはわからないけど、命は思い出したいって言ってる。」
「…僕も、思い出して、ほしい…」
「それなら、記憶がない命と生活してやってくれないかな。変に刺激を与えるより、日常を過ごしていた方が思い出すかもしれないからさ。」
僕のことを知らない命と一緒に生活をする。ちゅーもぎゅーもできないのかな。それはすごく寂しいけど、命には僕のこと、思い出してほしいもん。
「僕、命と一緒にいる」
「ありがとう」
早河さんに頭を撫で撫でされて、嬉しくてふふって笑うと早河さんも優しく笑った。
***
2週間くらいして退院した命とお家に帰る。
「……命…これ、お家の鍵…」
「え、何でお前が持ってんの」
「……命に、これ持って、待ってて…言われたの…」
「そっか…ごめんな」
悲しそうな困ったようなお顔をする命に「大丈夫だよ」って言って笑う。
「一緒に、ただいま、するの…」
「ああ。」
僕の命はまだ帰ってきてないけど、ただいま、ってちゃんと言うの。
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