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第48話

やっと時間が来て中尾と早河と交代し俺はさっさとホテルを出る。 タクシーを拾って家の近くにある小学校の名前を言い、家に着くまでボーッとしていた。ユキはもうとっくに寝ているだろう。だって今は午前1時半。 鳥居も一緒に寝てるのだろうか。 長い間タクシーは走ってやっと俺の告げた学校に着き、金を払ってタクシーを降りマンションまで少し早足で歩く。 そして着いたマンション、エレベーターに乗って上に上がり家の前に立つ。なぜだか緊張してしまう。ここは俺の家なのに。 鍵を開けて中を覗くと閉まっているリビングのドア。隙間から電気が漏れている。鳥居が起きてるのか? 靴を脱いで廊下を歩きリビングに続くドアを開けた。 「…何してんだ」 リビングのソファーに寝ているユキに、テーブルに伏せて眠ってる鳥居。 とりあえず鳥居を起こしてベッドに行かせようとユサユサ体を揺らしても寝起きの悪いこいつはなかなか起きない。 「鳥居、鳥居!」 「………………」 気持ちよさげに眠ってる鳥居。こんなとこで寝ていたら風邪を引く。仕方ない、鳥居を担いでベッドまで連れて行こう。そう考え鳥居の腹辺りに腕を入れてみたけど… 「重てぇ!」 一瞬だけ浮かせて、そのまますぐに下ろした為鳥居はフローリングに落ちるように寝転んだ。 仕方ない、布団をここまで運ぼう。 部屋から布団一式運んできてそこに敷いてやり鳥居を転がしその上に寝かせた。 あとは、ユキ。 ソファーの上で毛布をかぶりながら眠っているユキは軽いからベッドにすぐ運べるけど、起きないかどうかが心配だ。ユキの首裏と膝裏に腕を差し込みゆっくりと抱き上げる。 「……ん…んぅ…」 ユキから声が漏れて起きる、と思って動きを止めると俺の方に擦り寄って来ただけで起きることはなかった。安心してベッドに運びそこに寝かせる。 そう言えばユキの服が朝のと変わっていない。風呂には入らなかったのか?いや、入れなかったのか。 眠るユキの隣に寝転がり風呂は朝でいいや…と俺もすぐに目を閉じた。

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