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第49話 ユキside

ぱっちりとお目目が覚めた。今は何時なんだろうって時計を見ようと体を起こしたら隣に命がいて、驚いたのと嬉しいので命にぎゅってする。 こんなにぎゅってしたら起きちゃうかな。大丈夫かな…? 命からはいつもと少し違う匂いがする……お胸辺りがソワソワして、それを無くしたくて命のお胸に顔をグリグリした。 「…ん……ユキ……?」 「あっ……命、おはよう…ございま…す…」 「…はよ、」 命はまだねむねむみたい、僕のことをちょっと見たらお目目閉じちゃった。すぐにスースーって聞こえてくる。 「……おしっこ…」 僕はおしっこがしたくてお部屋を出る。そしたら夕くんがリビングで寝ていてびっくりした。お布団ここまで持ってきたんだ…力持ちだぁ…! あ、おしっこ!! おトイレまで走ろうと思ったけど、モコモコ靴下を履いているから走れないんだった!!ゆっくりゆっくり歩いてやっとついたトイレに安心して…… 「…ぁ……ああああ……!」 ジョーっとおパンツとズボンが濡れて僕の足元に水溜まりが出来てしまう。多分10秒くらい僕はそれが信じられなくて動けなかった。 「…っひ…ひっく、命ぉ」 どうしたらいいのかわからなくてそのまま涙だけが止まらない。 僕、お漏らししちゃった…。 命の名前を呼べばすぐに来てくれて、僕を見て驚いた顔をする。 「…ぅえ…っ…ひっく……」 「え、何お前……」 お漏らしした僕を怒らないで「ちょっと待ってろ」って言ってお部屋に帰っていく。 どうしたらいいのかわからなくて泣くだけの僕の所に、お洋服を脱いだ命が戻ってきてくれた。 そのまま僕を抱っこしてお風呂に連れていって、そこでお洋服とモコモコ靴下を脱いだ。 「ひ…っ……お漏らし…お漏らし……」 「大丈夫だから落ち着け」 「僕、僕………」 「トイレのところ拭いてくるから少し待ってろ」 僕がお漏らしをして汚しちゃったのはわかってるけど、一人になるのは嫌で命に「1人、嫌だ」って言う我儘な僕。 「ここは開けとくしすぐに戻ってくるから、ここにいろ、わかった?」 「……わか、た」 でも、命はやっぱりお外に行って僕はじっとそこで待っているしかない。でも命はすぐに帰ってきてくれて僕に温かいシャワーを掛けてくれる。 「ほら、ちゃんと洗え」 「…僕…悪い子……怒る…?」 「怒らねえよ」 命は怒らないって言うけど、悪いことしちゃったのはわかっているから、謝らないと。 「ごめんなさい…」 命は僕の頭をぽんぽんって撫でた。

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