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第137話
あの日から三日たった、仕事に組には行くものの赤石にはずっと会えない。あいつに会ったら謝らなければならないことがたくさんあるのに。
早河に聞くと仮病だといった。それは本当だったみたいでその日の午後にヘラヘラ笑いながら幹部室にやって来た。
「やほーい、みっちゃん」
「赤石…あの…」
「言っておくけど謝るとかしないでね、俺がすごい惨めになるから。さーて、仕事しよっかなぁ!3日もサボったし~!」
俺の横をススッと通っていき仕事をしようと言ったくせにソファーに座って目を閉じだした。
***
「じゃあ、帰る」
「おう」
やることもなくなり、そのタイミングで5時になってさっさと組を出る。ユキを迎えにいけば俺に飛び付いてきて何度もキスをしろとうるさく言ってきた。
「家に帰ってから」
「…ぅう……」
「そんな顔すんなよ。」
ムッとした顔で俺を見て早く帰ろうと大きめの声で言う。マンションについて家に入った途端ユキはまた「チューしたい」と言った。だからユキの唇に噛みつくようなキスをする。
「…ぁ、ふ…ん…」
下手くそに舌を伸ばして俺のに絡めようとしてるのが可愛くてその舌を甘く噛んだり吸ったりしてキスを楽しむ。しばらくしてゆっくり離れて二人で笑い合った。
普通になったと思ったのに、終わってはいなかった。それを知るのはあとほんの少し先の話。
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