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第141話 ユキside

早河さんのお家は命のお家より何も無くて、寂しくないのかなって思った。 「ユキくん、もう遅いから寝ようか」 「……早河さん、命、お迎え来る…?」 「来るよ、約束しただろ?」 「うん…」 でもね、何だかお胸が苦しいの。 いつ迎えに来てくれるかもわからないから。 僕を公園に置いていったお母さんの背中が、頭の中に思い浮かぶ。 「大丈夫だよ。あいつを信じて待ってよう。」 命より硬い早河さんの手。手を繋いで早河さんにここで寝ようねってベッドのお部屋に連れてこられる。 「早河さんは…?」 「一緒にいるよ」 「うん…」 ベッドに寝転んで早河さんも隣にゴロンする。でも命がいないのはやっぱり寂しくて、早河さんに近づいてスリスリするとクスッて笑った早河さんは僕の背中をポンポン優しく叩いてくれた。 「おやすみ」 「…おやすみなさい…」 明日迎えに来てくれたらいいなぁって思ってた。 僕は何にも知らなかったから。

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