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第147話 ユキside

「…う…ん」 目を覚ますとお隣のベッドに命がいなくてビックリした。え!!って思って体を動かそうとしたら全然動かなくて、後ろを見るとまたビックリした。 「…みこ、と……」 スースー眠ってる命がそこにいた。僕をぎゅーってしていたみたい。だから動けなかったんだ。 「命、命…」 命の頬っぺをぺちぺちするとゆっくり目を開けて僕を見る。 「…ユキ…」 掠れた声が僕を呼んで、僕は嬉しくてフフって笑う。命も笑って僕の頭を撫でてくれる。命だ、命だぁ…! 「…ふ…っ……」 命が起きたら安心して涙が出てきちゃった。「泣くな」って命は言うけどそんなの無理だよ。止められないよぉ。 「ちゃんと、約束…守っただろ。」 「…う、んっ」 「…ただいま」 「…おかえり…なさいっ」 命にぎゅってすると傷が痛かったみたいでビクッて体を震わせてる。 「…痛い…?」 「…ちょっとな…トラ呼んできてくんねえか…」 「わかった!」 ベッドを降りてトラさんを探しにお部屋を出る。 「トラさん、トラさん…!!」 いつものトラさんのお部屋に行くとトラさんと早河さんがいて、ビックリしたように「どうしたの?」と聞いてきた。 「命起っきしたの…トラさん呼んできてって…」 「そう、薬も持っていかなくちゃねぇ。」 「トラさん、早く、早く…!」 トラさんはゆっくり立ってお薬を取りに行くから「早く!」って言うと「はーい」って笑ってた。

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