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第149話 ユキside

「命、寝ちゃったわ」 トラさんが出てきてそう言った。僕は急いで命の隣に行ってスースー眠ってる命に手を伸ばそうとした。けど早河さんに止められて僕は仕方なく腕をそっと下ろす。 「命はユキくんのことが本当に好きなのね」 「…そうだな」 トラさんと早河さんがそう言って話してる。命は僕が本当に好きなんだって!嬉しいなぁ…僕も命が大好きだから。 「命、お家帰れる…?」 「まだ無理ね~。ユキくん、今日は早河のところにいなさい」 「……今日、ここいる、だめなの…?」 「今日はダメよ」 トラさんが優しい顔でそう言うけどどうしてぇ…?そんなことを思う僕と同じ目の高さになるように早河さんは座った。 「命はきっと自分の格好悪い姿をユキくんに見られるのが一番嫌なんだと思う。俺は格好悪いなんて思わないんだけどね」 「…格好悪い…?命、いつも格好いいよ…?」 「うん、それは今度命に伝えてあげて。今日は俺の家においで」 それに頷くと早河さんは「いい子だ」って誉めてくれた。嬉しいけどやっぱり寂しくて嘘の笑顔を早河さんに見せた。

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