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第153話 ユキside
お胸のところに何かが乗ってて息が苦しいよぉ…。ゆっくりお目目を開けたら白いふわふわがいっぱいに広がっててビックリした。お手手を伸ばしてそのふわふわに触ったらビクッって動いた。シロくんのお顔がこっちを見てる……ふわふわはシロくんのお尻だったんだぁ。
「…シロくん…僕…お胸苦しい…」
「ニャー」
「ニャー違う…降りて…?」
「ニャー」
シロくんにお願いってしたらゆっくり僕の下から降りてくれた。僕はソファーで眠ってて、シロくんはソファーからも降りていく。
「あ…!」
下には命がいてシロくんが命の上にピョンって乗っちゃった!!ダメだよ!命はまだ背中痛いんだから…!
「シロくん、メッ!降りて、早く命から降りて…」
「ニャー」
「ダメ!…命痛いから…ダメなの!」
「フシャー!!」
シロくんが僕の伸ばした手に爪を立てて引っ掻いてきた。ビックリして手を引っ込めたら赤い線が4つ手の甲にできてる。ヒリヒリする…。
「…ひっ…ぅ…う…んっ…」
泣いちゃダメなのに、泣き虫さんしちゃダメなのに。
「っ…ん…ぅ…」
僕のお目目から涙が零れて頬っぺに流れていく。
「……ん…」
そんなとき命がお目目を開けた。
「……ユキ…!?どうした?」
泣いてる僕を見て慌てて僕の頭を撫でてぎゅーしてくれる命。シロくんはまたソファーに上って僕たちのことをジーって見てる。
「…僕…僕…」
「何で泣いてるんだよ。何かあった?教えて」
「……うん…」
命の暖かい大きなお手々が僕の頬っぺを包んだ。
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