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第154話

背中をポンポンされて、僕も泣き虫さんはダメだ!って涙を頑張って止めた。そんな僕を誉めてくれる命にぎゅーってして僕が泣き虫さんした理由を話す。 「痛かったな」 優しく僕の手の赤い線を撫でて、とりあえず洗おうかと洗面台で綺麗にお手手を洗ってくれる。 「…あのね…シロくん悪くないの…」 「ん?」 「シロくんはね、命が、好きだから…命から離れるの…嫌だったのに、僕が…」 「シロもユキも悪くない。でも引っ掻かれてユキは痛かったんだろ?ならそれだけはシロに注意しないとな」 「…シロくんに…怒るの……?」 「怒るわけじゃねえよ。」 頭をクシャクシャーって撫でられて僕の髪の毛は爆発しちゃった!僕の髪の毛はふんわりしてるから撫でられたりするとすぐにブワァ!ってなっちゃうんだぁ。でもそれをあとでちゃんと命が直してくれるからブワァってなっても僕は怒らないの。 「……ふふっ…」 「何で笑ってんだ?」 「んーん…!…命…好き…」 「俺も大好きだよ」 心がポカポカになった。 それから僕は何だかドキドキしちゃって、ちゅーがしたくなっちゃって…。命のお膝に座りながら命を見上げる、気づいた命が「どうした、」って聞いてくるけど恥ずかしくて言えないよ。 「…えっと」 「ん?」 そうだ、言えないんだったら僕からちゅーをしたらいいんだ!そう思って顔をあげて命のお口に僕のお口をくっつけた。ちょっとちゅっして離れるとビックリした顔の命、変なお顔。 「キスしたかったのか?」 「…キス…ちゅー…したかった……」 だってね、命とこうやって二人でいれるの久しぶりだもん。もしかしたらまた離ればなれになっちゃうかもしれないでしょ?だからそれまでずーっと仲良しさんしよう! 「あのね…ちゅーも、ぎゅーも…たくさんするの…」 「…何か不安なことでもあるのか?」 「…違うぅ…!」 仲良しさんしてたら寂しくないんだよ、怖いこともなーんにもないの。 命にぎゅーってすると命もぎゅーしてくれる。嬉しくて命のお胸に頬っぺをくっつけてフフって笑っちゃった。

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