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悠真×晃星(その1)
「おい、こんなとこ、男二人で場違いじゃないか?」
「だ・か・ら、クリスマスイブなのに出張中の可哀想なサラリーマン風で、わざわざアタッシュケース持ってスーツで来たんだろ?
いい加減観念しろよ。」
余裕でワインを開ける晃星と、おどおどしてる挙動不審な俺。
「さ、せっかく来たんだ。料理を堪能しようぜ。」
確かにここのホテルは料理が評判で、予約も取れないらしい。何でコイツはいとも容易く予約してんだ?
「なぁ、晃星…お前、ここの予約どうやって取ったんだ?
予約もなかなか取れないって聞いてるけど。
ひょっとして他の誰かと来るはずだった…のか?」
俺の恨めしげな視線を物ともせず、俺をキッと睨みつけた晃星は
「ばーか。お前以外の誰と来るんだよ。俺の担当の『ミシェル・フラウ』の忘年会に呼ばれてさ、ビンゴで当たったんだ。
返上しようとしたんだけどさ、あの会社ノリがいいだろ?大盛り上がりでそのままいただいたんだよ。
…何ジェラシー燃やしてんだよ、ばーか。」
なーんだ、そうだったのか。
晃星は、ホッとした顔の俺をしばらく見つめていたが
「…ここのホテルの部屋を予約してる。
食ったら…行くか?」
えっ?何て言った?部屋の予約?えっ?二人で…?
ぼふっと顔を赤くした晃星につられて、俺も真っ赤になっている。
デザートのケーキも喉を通りにくくなっていた。
「お前を食べていいんだな?」
真面目な顔で尋ねると
「そんなこと…わざわざ聞くなよ…」
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