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第15話
広瀬は片膝をついてロードバイクに触れてみた。あの時の見たロードバイクそのものではないが、同じブランドだろう。
「サプライズプレゼントだったのか。だから鍵をかけて隠してたんだ。あなたがびっくりして喜ぶ顔が見たかったんだな」と東城が言った。
「びっくりしました」
「嬉しい?」
広瀬はうなずいた。「ありがとうございます」
「よかった。俺が買ったんじゃないけどな。今度、休みの日に一緒に乗りに行こう」と彼が言った。
広瀬はうなずいた。ロードバイクに乗って遠出をするのは楽しそうだと思った。
東城は、トレーニングルームで目当てのウェアやシューズを見つけていた。彼の今の感覚とは若干趣味がずれているらしい。年取ってるからな、とぼやく彼に広瀬は笑った。
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