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am9:03

カーテンを閉めきったままの1LDK。俺の部屋と同じ間取りのはずなのに、生活感が欠片も感じられない。無言で連れ込まれ、ダイニングスペースの床に転がされる。 「船山に選ばせよう。ナイフとハサミ、どちらを取るか。まあ、どちらにせよ手間は同じだけどな。」  朝日を背にした服部さんの手に握られた刃が鈍く光る。 「船山が嫌だというなら、アイスピックもあるさ」  土井さんは、アイスピックをくるくると弄び、先端を俺の方に向けた。 「やめて、それだけは…」  部屋の外から見たら何の異変も無い。  これから2時間弱、この部屋に近付く者はいない。

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