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第10話 僕、淫魔です!-Ⅳ- -1-

本当に、夢中だったんだ。 登る行為が楽しくて、しかもその行為があまりにも楽だから、逆もまた簡単だと思い込んでいたんだ。 僕は淫魔のシャル。 廃教会で酔っ払いの傭兵団の団長さんを襲って逆に返り討ちに会った、成り立て淫魔なんだ。 まぁ、僕、……廃教会で目覚める以前の記憶が全く無いから、"成り立て"っていうのはそういう事。 名前の"シャル"も、襲った僕を拾ってくれた団長さんが付けてくれたモノで……。 そして、そんな団長さんに僕は拾われ、彼の傭兵団の"男娼"になった。 傭兵団の皆は僕の事、すごく大事にしてくれる。 だから僕も、彼等から美味しい精……ご飯を分けてもらう代わりに、僕で少しでも気持ち良くなって欲しい……。 そんな事を思いながら、僕はこの館で過ごしている。 "男娼"としての仕事が無い時は食事の手伝いや掃除、買い物……等の雑事をこなしているんだ。 ま、戦闘……訓練に付き合うのは正直無理だと思っているから、そこは見てたり差し入れをしたりとしている。 そして今現在、勢いで木登りをしている僕。 だって特にやる事が無いし、木に登れば視野が広がるだろ? 面白そうだと思ったんだ。 そして、地上から枝伝いに大分上まで来た気がする。 風による葉擦れのサワサワとした音が、僕を包んでいる。 葉の隙間から淡い熱とオレンジの眩しさを感じ、僕は誘われる様にそちらを向いた。 「綺麗な夕焼けだなぁ……」 そして、ハタと気が付いた……。 「……降りれない……」 脳内でまさに、"orz"、な僕。 でも、このままではいけないから一旦手近な太い幹に座り、僕はどう行動すべきか考える事にした。 幸い木の幹は僕が座っても大丈夫な位、頑丈そうだ。うん、これなら大丈夫! 座って、視線を太陽に向ければ先程よりもキモチ沈んでいる気が……。僕の気持ちも沈みそう…… ……これはマズい! 僕が居る位置は一応、傭兵団の館の敷地内の木だが、ここを誰かが通るか分からない……。 「……そうだ! 僕にはコレが有るじゃないか!」 そう! 僕には翼があるではないか! その存在を思い出した僕は、何とか枝の上でバランスを取りながらワンピースのシスター服の上半身部脱いだ。 何で"脱ぐ"のかって?……だって背中から翼を出すんだよ? 元の服は前掛けだから、背中には結び紐くらいしか無くて翼は自由に出し入れ出来たんだ。 でも、今は違う。シスター服を木の上で脱ぐ僕……。う……。シュールな絵だなァ……。 「……………………」 夜の始まりを感じさせる空気に、服を脱いだ僕は少し寒く感じ、プルリと肩を震わせた。 あー、緊張するー。でも、動かせば…… ―バサァ……!! お?思ったより、立派な黒い翼じゃないか?これなら……!? 「……イザっ……!」 ―ぱたぱたぱたぱた…… 「…………羽ばたきが弱すぎて飛べる気がしない……」 僕の翼はお飾り的な要素が強いか、訓練しないと使えない仕様なのか……。一応、動きはするんだけど……。 はぁー……。それにしても、僕のこの羽……翼は何? 根元が蝙蝠で先がカラスの様な翼になっているだなんて、どんなツートン仕様。 再び"orz"だよ。ええ、全く。 そして僕は静かに木の幹に座り直し、沈む太陽を眺めた。ああ、夜が来るなぁ……。 ご飯時に食堂に行っていれば、現れない僕を誰か気が付いてくれるかな? 僕は手伝いはするけど、食べる目的で食堂にはあまり近寄らないから、多分……無理そうだなぁ……。 うん。淫魔の僕のご飯は"精"だからね。普通の食べ物も食べられるし、栄養にもなるけど、基本は"精"なもんで。 それにここの傭兵団の皆は、快く僕に"ご飯"を分けてくれるんだ。 後は"じっ"と目を見て、「お願い」とかね。ただ、これは蒼玉消費もあるから、ちょっとムツカシイ……。 でもでもでも、僕は24時間いつでも準備万端です! ですが、今はこの状況……。……orz 「はー……。でも、今夜はご飯、無しかなぁ……。お腹減った……。誰か通らないかな……?」 ……ところで何で僕は常に腹ペコなんだろう? 食べても食べても……全然足りない。 これではリオ団長が言った通り、僕は「底なし」じゃないか……。 そしてすっかり陽が落ちた暗闇の中でそんな事を考えていたら、少し先に揺れる"光"を見つけたんだ。 「あれは……見回り……? の……?」 あの明かりと共に動いているのは、ここの傭兵団の一人なはず! 僕はそう決めて、とにかく見回りのその人を呼んだ。 するとその人は直ぐに僕の声に気が付いたみたいで、僕の居る木の下まで来てくれて、持っていた明かりで僕を確認してくれた。 「……確か……最近入団した…………淫魔?」 「そう、そう! そうです! 淫魔の"シャル"です! 助けてください……!!」 「……何でそんな木の上に……?」 「何となく昇って、夕焼けが見えて満足した時に、昇ったは良いんですけど、降りれなくなったんです……!」 「は……?」 「お願いです、助けて下さい……!!」 「……は、ははっ……。猫みてーなヤツだなぁ……」 笑いながら彼は明かりを足元に置き、「ホラ」と両手を広げてくれた。 自分の翼を広げるより確実な、手の広がり! 僕は迷わずその広がりに飛び込んだ。 「ぁ、あの、助けて下さって有難うございます! ぇっと、あの……?」 「"ギナン"、だ」 ギナンさん! ……お?良く見たら、少し垂れ目な甘い顔つきの良い男じゃないですかぁ! そしてギナンさんが僕を受け止めてくれた位置は高かった。その事から、彼の身長がとても高いのが分かる。 僕は地面に下ろして貰ってから、直ぐにその事を口にした。 「あの……ギナンさんって、すごく背が高いんですね……」 「……ああ、俺には巨人族の血が混じっているからな」 「なるほど? 巨人族、ですか」 「そうだ……、と言っても数代前の話しだ。血自体は薄まってきてるよ」 それからギナン……は、「"さん"は要らない」と呼び捨てを許してくれた。 「こんな夜遅くまであんな位置に居たんだ。腹、空いてるだろ?」 「お腹……空いてます……」 「だよなぁ? 食堂に行けばパンにハムくらあるだろうから、俺と行こ……」 「……ギナン!」 「……ん? どした?」 「ご飯は……ギナンの、僕に……下さい……」 「俺?」 「そうです。僕……淫魔ですよ? 一番の、ご馳走をギナンが僕に分けて下さい……」 「へ?」 「僕に……ギナンの"せーえき"、下さい……」 お礼も兼ねて、サービスしちゃいますよぉ~! 自分から言っておきながら、イタダク行為を思い出すと頬に熱が浮き始めてきた……。淫魔だが、こ、これでも恥ずかしいのだ……! 「あー……でも俺、まだ"蒼玉"購入してないんだ……」 「初回は"蒼玉"は要りません! ……駄目、ですか?」 「え、そうなの」 そうなんです。ただし、初回だけですよ~。 「……あ! ……それとも、ギナンには恋人が……? もしくは、片恋でも想い人が居たら、僕は不要ですよね……」 「ぃ、いない! そういう相手は全く居ないっ、から……!」 僕の不要性を思い当たり、しょんぼりしかけた僕にギナンが慌てた様に否定してくれた。優しい。 そしてギナンは見回りの途中だったから、僕は彼の手をするりと握り、「見回り、まだ終わってないですよね?」と声を掛けた。 するとギナンは僕の手を握り返してくれて、「そうだな。終わったらメシにするか」とサラリと聞いてきたので、「はい!」と答えて棒は笑顔を向けた。 ギナンは巨人族の血を引いているからか、僕は大分上を見て答えたのだった。 「―……ギナンのココも、おっきぃ……僕、全部……入るかな……?」 目の前で既に立ち上がりを見せているギナンのペニスは、彼の身体と同じく大きいものだった。 ギナンの見回りも無事終わり、お風呂も済ませて、今は僕の部屋のベッドの上で全裸で……お食事タイムなのだ! そして僕が間近で喋った事で漏れた息がペニスに掛かったのか、ピクンと敏感に揺れた大きな大人ペニス。 僕はそこで「ふ~~……」と更に息をかけた後、上目でギナンを見た。……ふふ、手の平の中のペニスがピクンピクンしてる……。 「僕……頑張ります、ね?」 言ってから僕はギナンの股間に顔を埋めて、長大なペニスの全体をペロペロ味わい舐めてから、もっと奥でたくさん味わうべく準備を始めた。 「ンぷ、んぷぅ……。……ン、ん、ン……! ……ふー、ふー~~……」 ギナンの巨根を口内に含み、なるべく喉奥まで咥え込む。先端が喉奥に当たって、熱くてギナンが興奮してくれているのが分かる。 本当、太くて長くて……膨張が半端無い……。全部……はやっぱり無理……。出来ないトコロとタマは手で何とか! 「んむぅ~~! むぅ、むぅ……ンンん~~~……」 「……くっ……、はぁ、はぁ……! シャルの口が……小さくて狭くて……締め付けが最高に気持ちイイ……っ」 「ン……ふっ! んふぁ……、んんッ、ン、ん、んっ!」 「シャルっ……! そんなに吸ったら……っ」 ……おお? ギナンのペニスが更なる膨張を……!? これは……! こ れ は ……!! 「シャル……! 駄目だ……出る……!!」 ―ぶびゅるるるるるッ!!!! 「んぶぶぅううぅぅうぅ!!?」 ――……ギナンの精子……来たぁ!!!! そう……。僕の口内に、ギナンの暖かな精が大量に放出されたのだ。 ギナンの立派なペニスの予想通り、大量の精子は僕の口内を簡単に埋め尽くし、頬は一瞬で限界まで膨らまされ…… 「……ぶぁっ……!? ぶぷっ……! ンぷ!」 決壊した精が口と鼻から飛び出たんだ。 そして僕は口と鼻から精液を垂らしながら、まだ放出を続けている精子を一生懸命ゴクゴク飲んだ。 精液が垂れる鼻は痛かったし、顎が疲れを訴えてきたけど、涙目になりながら僕はそれを何とかねじ伏せた。 とにかく鼻水の様に精液を鼻から垂らして、僕はギナンが射精し終えるまで頑張ってなるべく喉を鳴らし続けた。 やがて射精が終わり、僕はギナンの巨大なペニスを口内から"ズロロ……"と出した。 口や鼻中がギナンの精子のニオイで一杯だ……。クラクラ……する……。 「……ギナン、の……全部……飲みたかったけど……無理で……、ごめんね……。でも、僕……出来るだけたくさん飲んだよ? ギナン……」 濃くて粘つく精液で口内に糸が幾本も出来ていると感じながら、僕はギナンに申告した。 「ギナンの熱くて、美味しかった」 そして、そんな僕の言葉にギナンのペニスが"ピクリ"と反応を示した。 僕はそんなギナンの二つの玉を掬う様に持ち上げ、 「今度は……僕のこっちの"口"からいっぱい濃い精子を頂戴……?」 アナルから欲しいと、彼を誘った。 「僕のアナルからギナンの、いっぱい、いっぱい、い~~~ッぱい、お腹一杯、ギナンのせーしを飲ませて……!」 「―……シャルっ……!」 そしてギナンは僕を仰向けにして膝を折り、正常位でペニスをくれた。 ギナンが僕に身を沈める度に、僕はベッドに沈んでから"ポヨン"とギナンへ返される。 そんな繰り返しで結合部はグチュグチュと泡だって、内部から溢れたものがシーツに大きなシミを作っている。 ギナンと僕が作ったシミ……。広くなれば成る程、行為が激しいと感じられ、僕は濡れていくシーツを手で撫で、ギナンに腕を回した。 詰まる様な荒い息の僕達は、お互いに夢中だった。

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