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侵される 4
ネクタイが解かれて、それを腕に巻きつけられた。
乱暴な手つきでシャツのボタンが外され、胸の辺りから何かが広がっていく気がした。
無我夢中で抵抗するが、いくら暴れても押さえつけられる。
ボタンを全て外されて、上半身を晒される。
どんどん身体の奥から何かが広がっていき、自分の全てを見られているようで、酷く不快だった。
「…っ、」
首筋に指が触れて、そっとなぞられる。
ゾクゾクする。
気持ち悪い。
触れられた場所から、広がっていって。
動悸が激しくなる。
いやだ、気持ち悪い。
指は下りていき、胸の尖りに触れた時、
「…っ!」
身体が反応してしまった。
それをこいつは見逃さなかった。
「…っ、ふ…んッ…」
捏ねるように転がされたり、軽く弾かれたり。
俺を嗤ってるのに、触れる指は妙にゆっくりで、撫でられているようだった。
それは、不快感を一層強くさせた。
「…何?声我慢してんのかよ。頑張るねえ…」
反応したくなくても反応してしまう。
そんな自分が嫌で、強く唇を噛む。
こんな奴の手で暴かれてたまるか。
「…ほんと、可愛くねえ」
「んんっ…!」
いきなり強く引っ張られて、少し声が出てしまった。
「はっ…乳首弄られて感じるとか女かよ」
蔑む顔。
『ホント気持ち悪いよ、お前』
昔言われた言葉。
あの時と同じ顔だ。
思い出しただけで、怒りで気分が悪くなる。
怒りだけじゃない。
憎しみに近い。
触るな。
俺に、触るな。
カチャカチャ—。
金属音が聞こえた。
その瞬間、身体が冷える感覚がした。
「は…」
ベルトが外された。
「い、嫌だっ……やめ…」
「黙れよ」
また押さえつけられる。
今度は怒りなんか無い。
恐怖だけだった。
ズボンが下される。
嘘だ。
嘘だ、嘘だ。
直のベルトが外される。
嘘だ嘘だ嘘だ。
こんなこと信じたくない。
うつ伏せにされる。
痛い。
嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ。
大声、大声出して、抵抗しろ。
下着がずれた。
ずらされた。
声、…声、出ない。
アソコに、熱いもの、当たって、
「あ”ッ…ああ”ーっ!!…い”ッ…」
引き千切られる。
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