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侵される 5
「…うっ…キツっ……」
痛い、痛い、痛い。
血、出てる…?
真っ二つにされてるみたい。
死ぬ、かも。
大袈裟かもしれないけど、本気で思った。
本来なら、そんなもの受け入れられない器官。
潤滑剤無しの状態で無理矢理挿れられて、身体が裂かれるような痛みが襲った。
「はッ…はぁっ……い、痛っ…い」
声を我慢することも出来なくて。
ただ痛みを感じるだけ。
「は…力抜け、よ!」
腰を動かされて、中が擦れる。
痛い。
痛いけど、抵抗した。
必死で離そうとした。
「ああッ!!い〝ぁっ…!」
首にも痛みが走った。
噛まれてる。
手加減なんてされてない。
痛い。
痛いよ。
助けて。
……今までどうやって耐えてきたんだっけ。
そうだ、北見さん。
また「側にいて」って頼めば…。
………側に、いない。
「嫌だっ……きたみ、さ…」
助けて。
痛いんだ。
「…ったみさん……北見さんっ…」
苦しい。
「…ッ…黙れって言ってんだろっ!!」
「あッ!」
嫌だ。
痛い。
なんでこんなことするの。
名前、名前呼んで。
あの笑顔を見せて。
なんで「奏斗」って呼ぶの。
なんで「カナ」って呼んでくれないの。
昨日は、呼んでくれたのに。
誰が—?
……誰って。
あれは……、
「あっ……!」
「…うっ…」
何かが中で弾けた。
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