すぐに噛み付くようなキスをされた。 有無を言わせないくらいの勢いで、舌で口の中を蹂躙される。 部屋には、二人のくぐもった声と荒い息、時々クチュ、という水音が響いた。 「ぁっ……！」 首筋や耳のふちを喰まれると、甘い痺れが全身を支配する。 ナオの手が服の中に入ってきて、上に捲り上げていく。 頭、腕を通り、手首を過ぎると上半身を覆うものはなくなった。 俺もナオの服の中に手を入れ、胸の辺りまで上げるとナオは服を掴み脱いだ。 脱ぐと艶っぽい雰囲気が増して、瞬間、見えない何かに捕まったような錯覚に陥った。 また激しいキスに襲われたけど、二人とも服を脱いでいて肌と肌が触れ合っていて、その感触も気持ちいい。 ナオは手と唇で、色々な場所に熱を落としていく。 唇、耳、首筋、鎖骨、胸、腹。 触れられる度に声が出てしまう。 恥ずかしくて、こんなに出てしまうなんて幻滅されたらどうしようと、手を口元に持っていこうとしたけどその前に掴まれて、さらに指同士を絡めて押さえつけられた。 「あっ……やっだめ…ッ、ん、だめ……」 「だめじゃねーだろ、その顔」 「やぁっ、…見んな、ぁ…うぅ、んッ…！」 ずっと乳首を舐められてる。 指は使わず、吸いもせず、ただ舐めるだけ。 繰り返される行為に逃げたいけど、許されなかった。 「かわいい。突き出しちゃってる」 そう。 手を押さえつけられているから、阻止することが出来ないし、捩って快感を逃がそうとしても胸を突き出す様になってしまう。 「ちがっ…手使えないっ、から…」 「じゃ、離す？」 「あッ！やだ……」 矛盾していることを言ってしまった。 だって、押さえつけられていても、今俺はナオと手を繋いでいる。 そんなことが凄く嬉しい。 本当は離したくない。 ナオもそんな俺を分かっているのか、「だよな」と言って行為を再開した。 続けていると、だんだん我慢出来なくなっていくのは当たり前で。 「…ん、腰揺れてる……こっちも触って欲しくなった？」 「んんッ！」 勃ちあがった箇所を撫でられてさらに反応してしまった。 でも、俺も知ってるんだ。 「…ナオも、固い」 さっきから当たってるモノ。 ナオも興奮してくれていた。 「……んっ、…」 脚を使って軽く擦ると熱い吐息が漏れる。 その顔が色っぽくて、ゾクッとした。 身に纏っているものが邪魔だと感じて、二人とも全て脱ぎ捨てていく。 「一緒にして……」 「…ん」 ぴとり、とお互いを合わせて、言われるがままに手を動かした。