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第14話
軽くメイクを施し、一番お気に入りのドレスに身を包む。
男性ホルモンの存在を疑ってしまうほど髭は薄いし、基本的に体毛が薄いから、コテコテにファンデーションを塗る必要がないのだ。
落ち着いた青、というか紺色のようなドレスに合わせて今日はさらさらの黒髪ロングでキメる。
シャワーを浴びて出来た戸田くんは僕を見て今日も綺麗だと褒める。
「セックス以外の時ほんとに獅郎って呼んでくれないよな、お前」
「そうでもしないと、気持ちが。ね」
きっと甘えてしまう。
友達で居られなくなってしまう、から。
「ふぅん」
「じゃあ待ってて。遅くなっても2時には帰るから」
「おう」
風呂あがりのホカホカな身体に抱きしめられ、化粧をした僕の頬に触れるキスをされた。
「待ってる」
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