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日向視点のとある日々編 2 トロトロな二人

 普通はどうなんだろ。  あんまり好きな人のこととか他人に話したことがなくて、わからないけど。  普通、嬉しいのかな。 「ン……あっ」  ヤキモチとか、妬いてもらえたりすると嬉しいのかな。 「あっ、待って、伊都っ」 「待たない」 「あっ、あっ」  俺は嬉しくてたまらない。  今日の伊都はちょっとだけ、ほんのちょっとだけ、意地悪だ。 「あぁっ」  ゆっくりたっぷり、中を伊都の力強い指で掻き混ぜられて、指先まで痺れるくらいに気持ち良くなる。  今日は、ちょっと恥ずかしい格好をさせたがる伊都の指をきゅんって締め付けながら、伊都の枕にぎゅとしがみついた。  四つん這いで、脚をたくさん開くような格好に組み敷かれて、丁寧に解されてる。すごい格好で背後にいる伊都に全部、俺の恥ずかしいところも見られちゃってる。伊都の指が大好きな俺の内側がさっきから蕩けちゃってて、甘い音がベッドの上でたくさん鼓膜も刺激してくる。  気持ちくて、体温がすごく高い。  トロトロ。  前も、ほら。 「トロトロ」 「や、言うの、ダメ」 「うん、日向」  二本の指でクチュクチュって甘い音を立てながら、自分の声の甘さにもドキドキする。 「やっ、あっ……ぁ、っン、前、も、一緒にしたらっ、だ、めぇ……っ」  ダメなんて思ってなさそうな甘い甘い声溢して、前を扱く伊都の手の中の心地良さに酔っ払っちゃった時みたいにふわふわしてくる。  なんでもしたくなっちゃうような感じ。  やらしい気分が溢れて、全身が気持ちよくてたまらない。恥ずかしいっていう気持ちすら、快楽に変わっちゃう。 「ひゃっ、あぁ……ン」  ね? 酔っぱらいみたいに、舌ったらずだ。 「ひゃ、ぅっ、伊都っ」 「うん」 「うぅ……ン」  愛撫と変わらない、イッちゃいそうに気持ちいい準備に喘いで、肩をぎゅっとすくめた。  伊都が背後で服を脱いだ。俺はそれをちらりと振り返り眺めて、心臓を躍らせながら見守ってる。目が合うと、ふわりと微笑んで、お尻なんて場所にキスしてくれる。 「ン」  歯が触れて、ドキッとした。  それからゆっくり身じろいで、覆い被さって、俺の肩に伊都がキスをしてくれる。その肩も軽くやんわりと齧るように歯が触れると、なんて言ったらいいのかわからない、甘い疼きが身体の奥を刺激する。  すごく気持ちいい。 「あぁ……っ」  もう一度、柔らかさを確かめるように中を撫でた指が引き抜かれた。俺の上に被さった伊都が頭のてっぺんにもキスをしてくれる。大事な宝物でも仕舞い込んでいるみたいに俺のことを後からきつく抱き締めてくれて、胸がキュンとした。 「このまま挿れてもいい?」 「う、ん」  手に手が重なった。水泳で鍛えた身体は運動なんてしてない俺とは全然違ってる。筋肉質な腕に甘えるように額を擦り付けて、手を重ねてくれた手のひらをくすぐるように指で撫でてから、きゅっとその長い指を握った。 「あっ……っ」  太陽みたいにあったかくてポカポカする伊都の胸の中で。 「あ、あっ、伊都っ」  太陽みたいに熱くてたまらない伊都が入ってきて。 「ん、ンンっ」  溶けちゃいそう。 「あっ、ンっ」  伊都の重みも好き。 「あぁぁっ」  大きな手で腰をしっかりホールドされて、気持ちいいのが逃せない態勢で、たくさん、奥に伊都の硬さを感じる。 「あっ……そこ、ダメっ」 「うん」  気持ち良くて頭の中真っ白になる。 「ひゃっ、ぅっ」 「日向」 「あぁっ」  伊都の声は魔法みたいだ。 「う、ンっ」  伊都に名前を呼ばれるの、すごく好き。優しくて、あったかいその声は、出会った高校生の頃よりも、少し低くなった気がする。  出会った高校生の頃よりも硬くなった手。胸板。肩。 「あっ、伊都っ」 「うん」  優しいのは今も変わらない。 「日向、抱き締めてもいい?」 「うんっ、俺も、伊都とキス、したい」 「うん」  手を伸ばすと一旦、腰を引いた。 「ひゃっ……ン」  抜ける瞬間も気持ち良くて。甘い声を零しながら、最後、抜けきっちゃうところでキュって身体が勝手に伊都にしがみつくと、小さく笑って。 「敏感」  そう囁いた。 「っ、だって」  伊都がしてくれること全部気持ちいいんだから仕方ないじゃん。  そうちょっとだけ口をへの字にした俺に伊都が優しく微笑んでから、コツンって額をくっつけて。 「挿れるね」 「ンっ」  深く深く、キスをしてくれる。舌が絡まり合って、吐息ごと食べられちゃうような、そんなキスにクラクラしながら、その逞しい首に腕を回せば、もう一回伊都が来てくれる。 「あっ、あっ」  かっこいい顔を歪ませて。挿入される時の俺をじっと見つめながら、硬くて熱いそれでゆっくり俺の中、奥へと来てくれる。 「あ、ンっ……ん、伊都」 「うん」  気持ちい。 「伊都っ……」 「うん」  大好き。 「日向」  俺、伊都のこと大好きだよ。 「あ、あ、あ、ダメ、待って、イッちゃう」 「うん」 「あ、そこ、ダメ、伊都」 「気持ちい?」 「う、ンっ」  コクコク頷くと、また深くキスをしながら、胸を撫でて。 「んんんっ、ンっ」  乳首を指でカリカリってしてくれる。繋がったところを何度も行き来させて、中も奥も全部、伊都のでトロトロにされながら。 「あ、イクっ」 「日向」 「あ、あ、あっ」  最後、達する瞬間――。 「っ、っっっっ」  頭が真っ白になった俺のことを。 「日向」  伊都はいつも優しく、本当に宝物みたいに、いつもいつも、ぎゅって抱き締めてくれる。 「日向」  そして、丁寧にそっと俺のことを呼んでくれる伊都を俺も、ぎゅって、抱き締めた。

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