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発情期【オメガバース】
受 統久
攻 セルジューク
「だから、オレも一緒に仕事休むって言ったのに」
結婚して一緒に住み始めて最初の発情期、通常ならば番の方もヒート休を取得することができる。
寝室に入ると、ベッドの中で荒い呼吸を繰り返している彼を見つける。
「……っ、調査、が佳境なのに、ふたりかけたら……、おくれて、とりもどせない」
のそりとベッドから降りて、シャツ一枚のしどけない姿の彼に、セルジュークはゴクリと喉を鳴らした。
抗えない強烈なフェロモンにクラクラと脳が蕩けてしまいそうだ。
「調査、キリつけて、きたよな?」
ゆっくりと近寄り、待ちきれないとばかりに肩を引き寄せられて、詰襟のフォックを外す指先の動きに、セルジュークはその腰を引き寄せた。
「勿論ですよ。副長さん……」
「悪いが、あしたは……しごとを、やすんでくれ」
太腿に押し付けられた狭間は既に準備万端のようで、無駄のない筋肉は、しっとりと汗に濡れて震えている。
こんな状況でも、仕事を優先にするなんて、彼らしいけど。
抑制剤の効かない体は、意思の力しか発情を抑えることは出来ない。抑制剤を飲めなかったオメガが、オスを求めてさまよい歩く姿を見ることも多いのだ。
「たまには、自分のことも優先してよ」
手を伸ばしてヒクヒクと震える隙間を指で撫でるとすっかり濡れていてくちゅくちゅと音が響く。
「ンッ、はっ、あ、ああッ、っく」
「床の上は、キツイよな。ベッドまで、歩いて」
自分の体よりも重い彼を運ぶのは大変とばかりに、セルジュークは腰を抱いたまま、数歩先のベッドへと誘導して押し倒す。
番いのかおりとは、こんなにも甘いものなのか。
我慢が効かないのは、ふたりとも一緒のようで、荒々しく唇を貪りつく。
一度発情期の彼を抱いたことがあったが、番いになる前で、これほどの吸引力はなかった。
「っ、ひ、あああ、せる、じゅッ、おかしく、なるっ、におい、やばいっ、やばいっ」
脚を開かせると、触れてもいないのに雄を誘うようにアナルははくはくと入り口を開閉させている。
「お、オレもおかしく、なる」
普段は鉄のような意思の強さで、何事にも飄々としている男が、ぐちゃぐちゃに濡れて自分を求めている事実に、セルジュークの頭の中は沸騰しそうに熱くなる。
「がまん、しなくていい。もう、アンタには、オレがいるんだから、ガマンしないで」
ふっーふっーと荒い息を継いでいた、彼はセルジュークの腰に脚を巻きつけて腰を上げてゆっくりと雄へと受け入れるための濡れそぼった場所を押し付ける。
「っ、 ふっ、がまん、できね、ああ、っく……っ、ちょ、うだい……っ、いっぱい、せるじゅ……の、くれよ…っ」
腕を引き寄せ、セルジューク切っ先に自ら押し付けた箇所へとズブズブと誘導しながら深々と呑み込み、満足気に見返す。
「……っ、あ、あおりすぎ……っ、すべく、明日立てなくなるぞ」
内部に呑にみ込み柔らかい締め上げに、唇を噛み締めながら、太腿を掴むとそこを軸にして何度となく突き上げた。
「……で、調査結果は?」
意識を取り戻してすぐに仕事の話を始める相手に、ムッとしてセルジュークは頰を抓る。
「アンタの読みどおり、完璧なクロでしたよ。つか、ピロトークは!?!?」
「ハイハイ、悪かったって。優秀なダーリンで何よりだよ。後は孕ませてもらうだけ」
腹をさすって満足気に言う彼の言葉に、セルジュークは深々とため息を漏らした。
「……ったく。マジで5人は産んでもらうからな」
【完 発情期】
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