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成人の日に #1 side Y

〈お読みになる前に〉 私の拙作をお読みくださりありがとうございます。 このお話は、twitter(プライペッター)の方でアップしていたお話なのですが、残念ながらお一人にしか読んでもらえず、失意のまま取り下げた、私の中ではちょっと悲しい思い出のお話です。でも、せっかく書いたお話ですし、私の中では割と重要なお話になりそうなので、もう少したくさんの方に読んで頂けたらと思い、こちらの方にアップさせて頂きました。 成人の日の昼下がり、宿題を広げる冬葉と葉祐の会話です。 ******************** 「どうした?冬葉?ぽや〜んとして。あっ、もしかして宿題分かんないのか?」 ダイニングテーブルで宿題を広げる冬葉。声を掛けるとそれまでのぽや〜んとした顔から一転、俺を睨み返す。 「ちがうよ!しんちゃんとなおくんのこと考えてたの!」 「真と直?」 「うん!二人ともかっこよかったなぁって。いつもとちがうおようふくだったし。」 「ああ、成人式だからな。」 「せいじんしきってなにするの?」 「今日から大人の仲間入りですよっていう話を聞いて、記念のお土産もらってって感じかな。」 「それだけ?」 「まぁね。成人式の楽しみはそっちじゃなくて、友達に会うことだったりするんだよ。遠くにいてなかなか会えない友達とかさ。」 「ようすけパパはとうまパパと行ったの?」 「う〜ん…その頃はお互いとても遠い場所に住んでいたからな。冬真は写真だけ撮って、式は欠席だったんじゃなかったかな。冬葉もその写真、見せてもらっただろ?」 「うん!おひなさまのおとなりの王子さまみたいでかっこよかった!」 「お内裏様のこと?あれは違うよ。あれは袴。あーあ、真にも着てもらいたかったな…あの袴。あんなに頑なに拒否しなくても良いのに。」 「なんで?なんで、しんちゃんはイヤなの?」 「恥ずかしいんだって。」 「じゃあ、ふゆくんがきてもいい?」 「えっ?着てくれるの?」 「うん!だって、かっこいいんだもん!」 「冬真の物を子供達が受け継ぐ…これは葉祐パパの細やかな夢なんだよ。ありがとう!冬葉!」 「どういたしまして!それより…ようすけパパ?」 「何?」 「しんちゃんとなおくん、きょう、ちゅ〜するかな?」 「えっ?」 「ちゅ〜だよ!ちゅ〜!あんなにかっこいいだもん。ちゅ〜するよね?うふふふふ。」 「えーっと…冬葉?なっ、何で?かっこいいとちゅ〜するんだよ?」 「だって、だいすきな人がステキだったら、ちゅ〜したいなっておもうでしょ?ふゆくんだって、したことあるし。」 「えっ?!」

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