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第108話 俺 ≠ 人形 -2-

「君、ここまで来たんだし……一度"全身型取り"してかないかな?」 「は、ぁ!?」 「大丈夫大丈夫……ちゃんと息出来るようにするから。出来上がりはそうだなぁ……動く生き人形……的な!?」 「何で……そんな……!」 「……僕は君の闘技場で動いている姿やここ数日、君を見ていて……"閉じ込めたく"なっついしまったんだ」 ―……あ、噛んだ。おっさん噛み噛みじゃねーか……これは面白いが、減点だな。 「あー……"閉じ込めたく"なったんだよ、うん」 おい、言い直して何だか今度はライトな感じに仕上げやがって……。 そう言いながら、俺の両肩に手を置き、そのまま直座りしてるのを良い事に押し倒してきたんだ。 しかも押される事でバランスをとる為に崩れていく脚を、おっさんは掴み広げて閉じない様に中心に陣取ってきやがった。 無駄じゃない筋肉がフル活用されている……さすが、元騎士……。 「でさ、アサヒくんの"人形"、おじさん欲しいなぁ~」 「は? ひ、ぁ……? う、内腿を撫で……るなよッ……」 「……じゃ、ここを撫でようか?」 「……ひぅ! んッ……!」 そう言うとユーゲンティナーのおっさんは、ズボンの布の上から俺のペニスを覆うように撫で始めたんだ。 ……緩急の有る温かい大きい手が……気持ち良くなってくる……! この流れは…… 「や、やめ……」 「ふふ、そんな困り顔の紅い顔で言っても強がってるだけだよね? ほら、気持ち良い」 「ん、くぅ、ぁ……! ぃ、あぁ……ッ!」 急に笑顔から言葉と表情を意地悪そうに変化させて、おっさんは今度はズボンの中に手を入れ、下着の薄の布上から俺のアナル辺りをを指で押し始めた。 押される度に、ピクピクとした反応が出る。"気持ち良い"って身体で反応を返しちまう……! その事で俺のペニスの中から何かがせり上がって来て、いまだ撫でているおっさんの手に"ヌチヌチ"とそれが付き始めた。 「ああ、これは汚れちゃうね? 急いで脱ごうね?」 「……う、え?」 脱がせる時にわざと一旦強く押さえつけて脱がし解放させる行為で、俺の濡れたペニスは"ぷるり"とおっさんの眼前に勢い良く曝け出された。 そしてすぐさま先端の穴から"ぷくりぷくり"と液体が湧き出てくる。 「アサヒくんって、体毛薄いね。いーい眺め」 そう言いながら、笑顔で一枚一枚服を俺から剥いで行く。そして、手ではそうしながら、唇は何度も俺の言葉を塞いで……何も言えないまま、俺はおっさんに全て脱がされてしまった。 流されている……俺は、今、確実に流されている……! おっさんの愛撫を受けながら、抵抗すればそれまでだが、しないで"この"流れの先が知りたくなってきたのだ。 おっさんの少し掠れた暖かな手が俺の肌の上を撫で触っていくのが、気持ち良い……。 「……おっさんも良い身体してんな……。良い眺めだぜ……」 「そうかな? ま、トレーニングは今でも欠かしてないからね」 そう答えながら薄いと言った俺の髪質と同じ水色の陰毛を撫で、おっさんは緩く笑ってきた。 俺はペニスの先端から先走りを溢れさせながら、おっさんに早く弄って欲しくて、晒されたペニスを軽く自分で剥きながら強請ってみた。 「そこより……こっち、こっちを弄ってくれよ……」 「して欲しい事をおねだりしてくれるんだ? こんな急な流れなのに、俺を受け入れてくれるの?」 「そりゃ……急だと思うけど……。おっさんの事、嫌じゃないし……。俺……気持ち良いの好きだから……実際、気持ち良かった……から……。い、今更確認しながらこんな事言わせんなよ……!」 「はは……まぁ、"今更"だけどね……。……アサヒくんのそんな瞳で言われちゃ、もう戻る気とか起きないからね?」 「うん……良いよ」 俺はこの流れで大丈夫って事、はっきり言っておかなきゃな! 何かさぁ、意思の疎通って大事だと思うんだよ。 「今から"人形"じゃなくて、"俺"でいっぱい遊んでよ…………んッ……」 「そう? なら、アサヒくん……ほら……」 「ん、ぁッ……はぁ……ッ! ん! ん……ッ!」 俺の言葉におっさんは俺の剥いている手の上から手を被せて、そのまま剥かせて来た。一剥きする事に、ゾクゾクとした痺れが湧き起こる。 自分でしてるのか、おっさんにされているのか行為が混ざり合って判断が段々とつかなくなって来た。 溢れ出た透明な液体が俺のペニスに剥かれる度に新たに塗られ、"じゅごじゅご"とした卑猥な水音が目立ってきた。 「出る……でちゃう……! おっさん……! でちゃ……」 「良いよ……アサヒくん、さ、出そうね」 「ン……ぅんッ……ぁ、ああッ……!」 ―びゅっ……ビュッビュッ! びゅぅうぅう……! 「……ッ、はぁああぁ……!」 「こんなに迸らせて、俺との手コキ気持ち良かったんだね?」 "ペロリ"と今出されたばかりの手に付着した白濁を舐め取りながら、おっさんは艶然を微笑みかけてきた。 俺は吐精感と荒い息に揺れながら、そんな彼に口を開いた。 「……おっさんのも……良くする」 「アサヒくん?」 「舐める、な?」 おっさんにそう告げて、俺は彼のズボンと下着をずらして熱く立ち上がってる彼の分身を出現させた。

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