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第113話 「お帰り」 -2-

「なぁ、アサヒ……誰かとシただろ?」 「え? ……あ……」 俺はアビに言われて、ユーゲンティナーのおっさんに壁に押さえ付けられながら首筋を吸われた事を思い出した。 下ろしている髪と服の襟で上手い事今まで隠れていたのが、アビに暴かれた……。多分、さっきの抱き着きの時にでも見えたのかな? 「まぁ、別に僕は良いけどね? ……ね、魔力、ちょうだい? ん……ぁ……」 「……ん、は、ぁ……」 ―くちゅ……ちゅ…… 「……ん、は…………アサヒ、やっぱりアサヒのが一番美味しい。もっと欲しい……」 「……そりゃ、どうも……」 そう言って再び俺の唇を覆ってくるアビ……。 熱がこもっているのは分かるけど、こもり過ぎでは? 「……アビ、こんな……」 「だって、メルからこうして貰うわけにはいかないだろ? 僕だって、貰う相手は選んでるんだよ……」 「あのなー……。魔力の貰いようなんて、実はいくらでもあるだろ?」 アビはこんな……少年の姿だけど、実は俺よりかなり年上……なんだよなぁ? 「あるよ。だから"魔力"は鉱石を磨いている時にちょっとしか貰ってないんだ。……それに、メルは俺を大事に手入れしてくれる……」 「…………………………」 「あとさぁ、僕は魔力の好みが色々うるさんだよ! あとは単純にメルをそういう対象にあまりしてないだけー」 「な……何気に俺に酷くないか? それ……」 「グルメと言ってくれ。方向が違うだけでメルも大事、アサヒも大事なんだよ」 そう言うとアビは俺を覗きこんできて、ゆるりとした笑みを浮かべてきた。 「ホラ、アサヒ、もっと……今度は触ってくれよ?」 「あ、ああ……」 アビの言葉に誘われる様に彼とベッドの上に座る。 そんな胡坐をかいた俺の上に、アビがちょこんと座ってきた。 そして俺は後ろからアビの服に手を這い入れて、肋骨の一番下の骨のラインを辿り、その指先を使って両乳首を捏ね始めた。 ふわりとした広がりがあった乳首が、俺の指で硬くコリコリとした感触へと変貌を遂げる。 その変化を楽しみながら、引っ張り登頂を指の腹で擦ると、アビから切ない艶声が漏れ、下半身がもぞもぞと動き始めた。 「んッ……あ、ぁ……アサヒの手、ひもちぃ……ッ! ちくび……勃っちゃ……!!」 「アビぃ? そこだけ、か? このズボンの布、押し上げてるの……何だ?」 「ぁ……はッ! こっちも……ぉ。こっちも勃ってるの、アサヒ……出すから見ててぇ?……んッ……」 ―ヌチィ……ぷるん! ……ぴゅ! ぴゅ! 「……あれ……? 自分で弄って無いのに……もう……こんなにヌルヌル……? ……しかも、溜めていたの少し出ちゃった……」 「可愛いなぁ……。自分でしないで、俺の手……待っていてくれたんだ?」 「うン……待ってた……」 後ろから耳元に声を掛けてやると、アビは惚ける様に答えながら身体を捩ってきた。 「どんだけ溜め込んだのか見せてみろよ」 「んッ、み、見て? 僕、いっぱい我慢してたんだよ……? アサヒ、僕のいじって全部出してぇ……」 アビの告白に「そうか、偉いな」と答えて、ペニスに掛ける圧とスピードを上げて、射精を誘ってやる。 そんな俺の行為にアビは「はぁ、はァぅ……! うぅ……!」と切なげな声を断続的に振りまいている。 やがてアビの陰嚢が、"きゅうぅう"と上がってきて解放の瞬間を迎えた。 「ほら、出せよ……!」 「んッ、ぁ……あッ! で、出ちゃ……出てる……出ちゃってる……ぅ!!! 僕のが……!! あひゃひぃ……!」 ―ぶびゅ! ぶびゅ―ッ、ビュッビュッビュッビュッ!!! ビュッビュッ! ビュッ――――!!!! アビから放出されたのは白……というよりはやや黄色味を帯びており、ぷりぷり感が強いものだった。 ビクビクと背中を弧にしならせて、アビはペニスの先端から大量射精したのである。 「……見るからに濃そうなの出しやがって……んッ……」 「が、がまッ……我慢、たくさんしてたからね……はぁ……はぁ……」 タラリと先端から濃度の高い液体をだらしなく垂らしながら、アビは俺から一旦離れ、こちらを向いてきた。 俺は射精時に自分の手に付着してきたアビの濃いものを舌で舐めとりながら、アビの次の動きを好きにさせてみた。 するとアビはそのまま俺のズボンに手を掛けると、中から俺のペニスを取り出して瞳を閉じながら頬擦りをしてきた。 そして自分でペニスの残滓をニュルと擦り出して、それをアナルへと塗りつけている様な動きを見せてきたのだ。 明らかに俺に見せ付けるように扇情的な行動をしながら、アビは頬擦りから今度は舌を出してペニスに浮き出ている血管を根元から先端へと辿り舐め始めた。 「俺……遠くから帰って来たばっかりなんだけど……」 「……良い! それが良い……!! んッ! ……んぷ……んぁ、あ、ぁぷ……ンんん……!」 ―じゅぷッ、じゅぷッ、じゅぷん!! じゅぷん!! じゅぷん!! 「……くッ……ァ、ビ……!」 「んッ……」 取り出したペニスを何度か口内で愛撫した後、アビは口を離し、舌先と俺のペニスの先端に糸を架けてきた。 そしてそのまま陰毛の茂みへと近づき、そこに顔を寄せた。 「……ッ……はぁ……何だか、アサヒのにおいが増して感じる……」 股間の水色の茂みに鼻先を幾度も擦り付けて、アビは恍惚の表情を浮かべ始めた。 そして舌先をチロと小さく出し、ペニスの根元をペロペロと何度も舐めて、まるで射精を誘っているかの様だ。 「アサヒ、僕にここからトロトロの魔力……たくさん頂戴……」 そう言うと、アビは再び俺のペニスを咥えて、明らかに精を強請る動きをしてきた。 "じゅぽ! じゅぷ!"と卑猥な水音と、自分の涎と俺からの液体が混ざったのを口から幾筋も滴らせて、俺をグイグイ追い詰めてきた。 これはクる。 正直、直ぐにアビにやりたくなった。

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