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第169話 月に愛でられる者 -6-
テロリと透明な先走りを先端から滴らせながら、俺はカーちゃんの手に好きに翻弄された。
ネトネトと先走りを溢れさせ、カーちゃんの手から愛でられると同時に加護を施されている。
「カーちゃん……の手、あったかぃ……。ペニスから、全身に広がってく……」
「加護です、アサヒ」
俺はカーちゃんの腹の跨いで膝立ちになり、愛撫と加護で先走りをヒクヒクと勝手に滴らせているペニスをそのままに、真下に寝そべっているカーちゃんを見下ろした。カーちゃんを見下ろしながら俺は喉をゴクリと一度鳴らし、カーちゃんの視線に身体が更に熱く疼くのを感じた。
そしてペニスより切なくカーちゃんを求め始めた俺のアナルが、俺の感情を激しく揺さぶってきた。
だって……カーちゃんに逢えるのはいつも突然で……。次が……分からない……。だから、こうしている時は俺をいっぱい触って欲しい。
こんな感情が湧き起こるなんて……。誰より、強く、強く強く強く強く……
どうしようもなく……、求めてしまうんだ………………カーちゃん……。
「…………もぉ、無理……我慢出来ない……。俺のこっち……アナルも……触って、カーちゃん……。俺の……中が疼いて辛いよぉ……。んんっ……ぅ……」
身体を僅かに反らせて、俺はカーちゃんに涙声で強請った。相手は……神様なのに……。
「……アサヒ……泣かないで……? 分かりました。今日は、アサヒの後ろも愛でて上げます。……ですから、私の指を舐めて下さい」
「うん、舐める……。ん、んっ、んちゅ、ちゅ……れるっ……んぁっ……。かーちゃ……ん、んっ……」
俺の方へ差し出されたカーちゃんの指先……すでに俺ので濡れているんだけど、それを俺は迷わず口内に含み、素直に指に舌を絡めた。
自分のを舐めながらカーちゃんの指を舐めて……俺、確実に興奮の度合いが増してる。
カーちゃんの指を前屈みで"ちゅぱちゅぱ"と吸い舐めながら、俺はスライム機能で身体を柔くして自ら水着を脱いだ。
……それにしても俺の身体に残っているスライム機能ってば、なかなか優秀だな?
水着を脱ぎ去り、再び身体の形を整えてカーちゃんの上に跨る。"サラリ"とした高級感溢れるカーちゃんの服の布地に直接肌が触れ、ほんの僅かな……刺激にもならない生地との擦れに、俺の下半身が僅かに跳ね、ペニスとアナルが"ヒクンヒクン"と切なげに律動した。
「か……カーちゃ……ん、俺、水着……脱いだよ? ん、んちゅ、ちゅ……」
「では……アサヒ、指を舐めるのは終わりにしましょう」
「ぅン、分かった……」
舐めていたカーちゃんの指を離せば、カーちゃんは俺を少し上にずらして尻を撫でながら、ジワジワと俺のアナルへ指を近づけてきた。
そんな濡れた指先が俺のアナルに到達し、カーちゃんは「ここですね、アサヒ」と微笑みながら聞いていた。
俺は「うん……」とだけしか言えずに、浮かせた尻を突き出した。俺のアナルにカーちゃんの指先が強く当たって、俺は思わず喘ぐ声を漏らした。
カーちゃんはそんな俺を見上げながら唾液で濡れた指先が窄まりを優しく"スリスリ"と摩り、俺はカーちゃんのその行為にこれからもたらされる事に期待感が高まった。
そして幾度目かの撫で付けの後、カーちゃんは窄まりに指先を宛がい……
―つぷ……っ……。つぷ、つぷ……にゅぷッ、にゅぷ、にゅぷぅ……
「……ぁ……。カーちゃんの……指……俺の中に……っ。きたぁ……」
「ええ、アサヒ。貴方の内側を触っていますよ。ほら、アサヒ?」
「あ。ぁ、あ……っ。カーちゃん、カーちゃん……ッ!」
それから俺はカーちゃんに相変わらず跨って覆い被さる様にしながら、浅くアナルに指を幾度も出し入れされ、俺はその度にカーちゃんの耳元に顔を寄せ、喘いだ。
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