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第6話 全裸同士 -2-

「じゃぁ、俺はあっちで身体洗うから……」 「分かった。何か有ったら声掛けるし、声掛けて」 「おう、分かった」 俺はルツの言葉に頷いて、その場で一旦別れた。 そしてルツは少し離れた泉近くの岩陰に消えた。 ……泉に無事到着! 任務達成しましたァ! さて、俺は少し身体を動かして、自分の具合を確かめたかったんだ! 試しに、軽く正拳突きをしてみようか! ブォン……! 「…………………………」 ええー何か、空気圧みたいなの出ましたけどー! 何か出ましたー!! 俺の拳、半端無いな!! どこかの拳聖でも取り込んだのか、俺は……。 武器は無いから良く分からないけど、この分だと大概扱えそうだなー。 そこで俺は近くの小石を泉に適当に投げた。 それは鋭く飛んで行き、着水時少し派手な音と大きい水柱が立った。 ……腕力はかなり有ると見た……。 ……よし! これならトロール退治の手伝いがそれなりに出来そうだな! いやーいざ戦闘になった時、動けなかったらヤバイもんなぁ。 ちょっとコントロール調整とか、練習で石投げしとくか。 SLGでも戦闘コマンドに"投石"とか"投げる"とかあるもんな? いざとなったら、何でも武器化だぜ! よーし、俺はやるぞー!! ……ボチャン……シュッ…………ボチャン………… ああー、石投げるの、飽きたー。 何十個投げたか知らないけど、飽きたー。 ……あんま体力削ると動けなくなりそうだから、今回はこのくらいにしとこう。 さて、とりあえず、ルツの行った岩近くで待機してるか。 俺は石を投げるのを止めて移動を開始した。 そしてルツが行った岩近くに寄ると、ヌチヌチとした僅かな水音と吐息がしてきた。 ……もしかして……自分でしてる……? う……。想像して何だか俺も興奮してきた……。 ……ちょっと見てみますか? ウシシシ……。 「……ルツ、上手く洗えてる?」 「あ、バカ! 来んな……!!」 岩陰から顔を出すと、顔を紅潮させたルツが怒鳴ってきた。 まぁ、怒るわな。うん、ごめんね? そしてルツは片手でアナルを、もう片手で赤くいきり立っているペニスを弄っている真っ最中だった。 ほぉ……。なかなか……そそられる。 ……へえ……自分でアナルを洗ってるうちに興奮してきたんだね……? やっぱ才能あるかも。 「……こう言っちゃ何だけど、苦しそうだね? 手伝ってあげる。 後ろって、意外と大変でしょ?」 俺の台詞に声も出ない様だけど、そんなルツの近くに移動し、顔を覗き込んだ。 何だか小声で喋っているみたいなんだよね。 「……べ、別にこういう行為は……初めてじゃ……」 「……え、そうなの……」 「……ただ、こっち側は……あんま……」 何で正直に話してんの……。まぁ、良いけど。経験済みなのかー。 「今日は、何だかおかしいんだ……。その……、ね、熱が……とれない……と言うか……」 ああ―――!! 俺がスライムの時に大量注入した媚薬が再発してるんですね!!! そうかー! そうだったのかー! ……ぃよっし! 俺が責任とってその熱、とらせて頂きますぜ、旦那ぁ!!! 「それに……お前も、あんな格好で……もしかして、俺と同じ状況にあったのか……?」 ……何だか激しく勘違いをしてくれてる様だが、これは使えそうだ……。 「……そ、そうなの……かも……! 俺もルツと同じだったのかも……でも記憶が……」 「……さっきも言ったけど、記憶無くなるくらいの事がアサヒに起きたんだろ。 ……辛い事かもしれない……無理に思い出そうとするな……」 「う、うん……」 そう言って、ルツは俺に微笑んでくれた……。 ああ、何だか罪悪感が……! お、俺! 俺、頑張るよ! ルツの為に熱とり頑張るよー!! 「なぁ、ルツ……俺も……何だか……」 「アサヒ?」 「ここで、その……熱、俺と、とりあおう?」 「え……なん……」 「だから、さ、しよう?」 そう言って俺はルツの返事を待たずに唇を重ねた。 「んぅ……」 鼻にかかる様な声がルツから漏れた。 拒絶はしてこない様なので、多分大丈夫……だろう……。 「あのさ、俺と……嫌じゃない……?」 「……嫌じゃない……でも、最初に聞けよなぁ……」 「うん」 呆れた様に言われたけど、どこか許してくれている雰囲気のルツの声に俺は本当に安心した。 ルツ、優しすぎんだろー! よし、俺は別な意味で優しくするぜ!! 待っててくれ、ルツ!!!

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