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第31話 それから、の二人 -1-

「……待って……結界、張るから……」 俺はハウルに断りをいれて、地面に手を置き、結界を張った。 輝くベールの様なものがドーム状のとなって俺達を中心に広がる。 防音と視界遮断機能を付加しとく……。イメージで行えるから、便利だ……。 あ……何か、ムードあるな、これは……。キラキラしてる……。 「ぃ、良いよ、ハウル……」 「アサヒさん……」 「ん、んう……」 やっぱり少し……戸惑うな……。 スライムだった時とは違う感覚がだんだん俺に湧いてくる。 それに今回はいつもと違う……からかもしれない……。 ―……ハウルに任せるんだけど……。要するに、俺が下……って事だ。 それは俺が全く力が入らないから、こういう形をとったんだけど……。 まぁ、こういう行為には相変わらずゆるい思考の持ち主だけどね、俺は。 こういう行為が、ある意味"ご飯"だったからさ……。 実は"下"っても、そんなに俺は抵抗が無いんだ。ま、多少の戸惑いは有るけど……。初めてだし。 ……そうか、俺はリバ体質だったのかもな。上も下もどっちでも良いってやつか。 それから俺達は今、森の中に居る。 ……そう言っても、結構奥の方だ。 人の気配も、何の気配も無い。そんな場所だ。 そして俺は跨る形でハウルの脚の上に座り、対面のハウルにしがみついている。 しがみ付いているけど……力が全く入らない……。 なので、対面のハウルに体重を預けている感じだ。 そこでズボンを脱がされ、下着はすでに先走りでだいぶ濡れていた。 その下着も取られ、外気に俺のペニスが晒される。 そしてハウルが俺のにゆっくりとした手つきで触って来た。 俺の先走りを利用して、ハウルがペニスを扱いてくる。 クチクチと水音が僅かに聞こえる。 「アサヒさん、こんなになって……苦しいですか?」 「ん、うん……。ハウル、苦しいよ…………ハウルも脱いで……」 俺はそう言ってハウルの服に手を掛けた。 少し指先が震えて脱がすのがもどかしい……。 息も上がってくるし、やばいな。 「ハウル……ん、んン……」 「アサヒ……ん……」 そこで俺はハウルに唇を重ねながら服を脱がす事にした。 だってそっちの方が脱がせやすいと言うか……。 ハウルも俺に触ってくれているし、お互い良いんじゃないかな? 「……なぁ、ハウル、もっと俺に触ってくれよ?」 「苦しくないんですか?」 「……分っているくせに……だから、苦しいんだよ、ハウル」 「……分りました。良いですよ?」 俺の言葉に少し笑ってから、ハウルの舌が俺の首筋から胸へと焦らすように移動してくる。 人に成ってからこんな風に触られたのが初めてで、何だか不思議な気分だ……。 ルツやアビとは違う。 上から辿る様にハウルの指先が俺の身体を下へと移動している。 「……ィッ……!?」 ハウルは俺のアナルに指を差し入れてきた。 俺は思わずハウルの腕を掴んだんだけど、ハウルそれには驚いたみたいだ。 「アサヒさん、これ指一本目ですよ?」 「太い……ハウルの指、太い……!」 苦しげに眉を寄せる俺に、ハウルはクニクニと指を動かしてくる。 「ひ……ぁ!」 「じゃぁ、いっぱい慣らさないといけないですね、アサヒさん」 「ぅううぅ~……」 視線を下に下げると、いつもの人懐っこい笑顔じゃないハウルがそこに居た……。 どこか意地悪そうだ……。 一本目の指を差し入れたまま、ハウルはその周りを別な指で触ってきた。 ゾクゾクとした感覚が、触られた所を中心に俺の中に広がってくる。 「あ、あぁ……あ……」 ハウルの指の動きに、俺のペニスが更に反応し始めた。 そしてゆっくりと出し入れされる指の感覚に着いていけない俺がいる。 絶対、あの薬のせいで感度が数段上がっている! でも、もう中和されてるのか何なのか段々分らなく……。 ハウルの指が俺の中に……。 っそう思うと、酷く興奮してくる……。 そんな俺を見計らってか、ハウルが指を増やしてきた。 「はぁ、はぁ~はぁ~……んん!」 「……二本目ですよ、アサヒさん」 「ん、うん……う……ぅ……はぁ……ぁ……」 や、やっぱり少しキツイ……。 けど、もどかしい……。 「ハウル、もっと……」 「もっと?」 「うん、もっと……」 ハウルの首筋に顔を埋めながら俺は強請ってみた。 「……本当に薬のせいだけですか?」 俺の言葉に、ハウルは俺の頭に多分軽く自身の頭をつけて質問してきた。僅かな重みが俺の頭に掛かってくる。 そして、ハウルの声が俺の耳と頭に響いてきた。 薬だけかどうかも、もう分からない。 ただ、欲しいだけかもしれない。そう、俺はハウルが、欲しい……。 「ハウル……分からない……」 「そうなんですか?なら、少し嬉しいかな……アサヒさん、俺で感じてくれてるんでしょ?」 「……ん、ハウル…………欲しい」 俺のそんな言葉を聞きながら、ハウルは指を増やしてきた。 何度か指を行き来されて、感覚が俺の中に広がっていく。 でも、その圧迫感にやはり息を飲む。 「……はッ……」 「アサヒさん、力抜いて」 「む、むり……ん……は……」 「でも、だいぶ解れて来ましたよ」 「じゃ、じゃぁ……俺も……ハウルにする……寝てくれよ」 「……何を……」 「いいから」 少し不思議がるハウルを唇を塞ぎながら押し倒し、そのまま一旦身体を重ねる。 朝の空気で少し冷えた様な肌を合わせて幾度か唇も重ね合う。 「ハウルの、舐めるよ……」 そう言って俺はハウルのペニスを口に含んだ。 「ん、んぅう……」 周りの空気は冷涼なのに、ハウルの身体は熱い……。 「アサヒさん……」 「ん、んん……」 「アサヒさん、俺もしてあげます」 「へ? は……ひぁ……?!」 ハウルにペニスを舐められて、俺は口からハウルのものを咥えるのを止め、ハウルの脚にしがみついた。 下半身に加えられる快感が増え、しがみつきながら頭がそれしか考えられなくなってくる。 シックスナインの形で俺達はお互いのものを舐めあっている。 辺りには水音と、お互いの肌の温度しか分からない。 「ひ……ぁ……!?」 「……こっちも慣らしといてあげますよ。それとも、もう良いですか?」 確かめる様に俺に聞いてくるハウルの声をどこか遠くに感じながら、俺は返事をした。 「あ、あ……ぁ……い、良いよハウル……い、入れて……くれよ……!」 もうだいぶハウルの指を楽に受け入れている俺のアナルは、それでも次の快楽を求めている。

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