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第32話 それから、の二人 -2-

「じゃぁ、行きますよ」 「ん、うん、ハウル……」 俺の返事を待って、ハウルは対面になる様に俺を寝せて、ペニスの先端をだいぶ解れたと思う俺のアナルに押し当ててきた。 押し当てられて、そしてジワジワとハウルの指とは違うものが、俺の中に入ってくのが感じられる。 まぁ、でも……そんな急には……入らない訳で……。 でも、指とは全然、違う……! とりあえずハウルにしがみ付いて何とかしようと思うんだけど、息が上がる。 「は、はうる……苦しい……」 「……まだ、入りきってないですよ……」 「ま、まだあるのか!?」 「……まだ先の方ですよ……」 「そん、な……」 だって、だって……! 俺はこんな状況は初めてなんだよ! いっつも攻めてたから……!スライムの時だって、襲っていたし……!! 「だ、だって俺、後ろ初めて……んンぅ……」 「え!?」 「……入れる方しか、知らない……」 「あ、あさひさん……!!」 苦しさに涙目に成りながらハウルに答えると、ハウルは顔を紅潮させて……ペニスの質量が上がった!? だから、入らないって! 「は、ハウるゥ……! ぁあぁぁッ!」 ハウルの侵入に、俺の目尻から涙が流れ出した。 考えていたより、結構……くる。 「……駄目だ、アサヒさん、可愛すぎる……」 「は?」 か、可愛い??? 戸惑う俺にハウルがそんな事を言ってきた。 「……どういう事だよ……」 「……まんま、ですよ」 「……ぃ、あ……!?」 「………………………………」 こ、言葉が出ない……! ハウルのが俺の中に侵入を開始して……。 「アサヒさん、もう少し……」 「は、はうる……!」 ハウルの何となく苦しそうだけど、俺も苦しい……。 息が止まりそう……タイミングも俺の今の感覚じゃ測れないし……。 でも確実にハウルは俺の中に入ってきているのは分かる。 「……ッあぁ!?」 「……力、抜いて下さい」 「……何、それ……」 少し遠くに感じるハウルの声を聞きつつ、俺は肩で息をした。 いろんな感情が混ざって、もどかしい。 ハウルの唇を覆って、自分で意識を別に持っていく行為を、ハウルは何となく感じ取ってくれた様で、俺の動きに合わせてくれている。 やがてその間に一際重い衝撃が俺に加わった。 「……~!!!」 「……っ……は、入りましたよ、アサヒさん……」 こ、声が……! 声が出ない? 「……アサヒさん、大丈夫ですか?」 「……う、うん、は……はぁ、はぁ……」 薬の効果が未だ続いているのか、早く動いて欲しい衝動が俺の中に湧き起こってきた。 ハウルに撫でられている頬へ伝わってくる指の動きにすら声が出る。 「……う、動いて……ハ、ハウル……、ハウルが好きな様に、して……」 「……じゃぁ……」 痛みと快感で少し歯の根が合わない俺の喋りに、ハウルは始めは緩やかに腰を動かしてきた。 「んンぅ……ぅ……!」 だんだんと強くなるハウルからの重い衝撃に思わずくぐもった声が出る。 それと同時に瞑った目尻から涙が僅かに流れる。 「……は、ぁあ、あ、ぁう……!」 ……俺は初めて揺すられる感覚に、訳が分らなくなりそうだ……。 これは薬のせいなのか、俺自身の素の快感なのか……。 段々痛みが変化していく……? もっと、もっと奥へ来てくれよ、ハウル……。 「!!」 「ここ、好きですか?」 ハウルの声が少し遠く感じる。 そ、そこ……ヤバイ。ガクガクしてくる。 思わずハウルにかかる力が強くなる。 「あぁああぁ」 「……アサヒさん、ここ、ですか?」 「ハ、ハウル、きもち、い……ぃ」 「そうですか?見つかって良かった」 ハウルの動きに合わせて水音が大きくなってくる。 俺は耳に入ってくるその音が現実世界がら引き離していく感じだ。 何度も行為を繰り返され、跳ね上がる様に快楽が身体を支配していく。 「……は、はう、ハウル……! おれッ、もう……!!」 ハウルの首筋に顔を埋めながら、俺は自分の中で外に出したい衝動的快感が上がって来るのを強く感じた。 ゾクゾクしたものと、じれったさに息が上がる。 「は、はぁ……! いいですよ、アサヒさん……!」 「で、出るッ……!」 「あさ、ひさん、俺も……!!」 もう、吐精感しかない。 そんな渦にグルグルと飲み込まれて行く。 「はぁ、あああぁあ……!!!」 俺のペニスの先端から、そんな欲望が吐き出されていく。 「……俺も、もう……」 そんな言葉と同時に俺から身を引こうとハウルが動く。 「こ、このまま……! ハウル……!」 俺から身を引こうとするハウルの腕を掴んで、俺はこのままで良いとハウルに言った。 こんな状況だけどさ、"精"を貰えるチャンスでもある訳で……。 そんな俺の言葉にハウルは一瞬迷った表情を見せたけど、最後は俺に覆いかぶさる様にして、そのまま中にしてくれた。 「は、ぁ……あ……」 「……ぅうッ……!」 俺はビクビクと身体を震わせてハウルの熱いものが広がっていくのを感じた。 「は、ぁ……あぁ……! もォ、駄目だ……」 そして俺は最後にきた痺れる快感に耐え切れずにそのまま意識を手放したんだ……。

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