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第5話
「真裕。誕生日プレゼント。これ買って来い」
テーブルに座った妹に手渡した一枚の紙。
「もう、やっと決まったの~?って、これ本気?」
「ああ。後、そこに書いてある参考書と、適当に紙買っといてくればいい」
「まあ、お兄ちゃんが良いなら、良いけどさ。お兄ちゃんって物欲がないって言うか。物に執着がないよね」
そんな風に見えてるのなら、自分の努力の賜物なのか。それとも、妹の目が節穴なのか。
どちらにせよ。まだ、壊れてはいない――。
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