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☆第37話

  ※(柊二・目線です)   目が覚めたら倫太朗はまだオレの胸の中でスヤスヤ   眠っていた。   そ~言えばここんとこ、   倫太朗の出勤の方が早かったので   こうして、こいつの寝顔を見るのは久しぶりだ。   長いまつ毛に少し赤味がかった褐色の髪、   まだ学生だと言われても納得がいくような   ベビーフェイス。   心から『可愛い』『愛おしい』と思える唯一無二の   存在。   ん、ここは自分の理性がまともに動いているうち   ベッドから抜け出た方が良さそうだ。   このままいたら、絶対こいつを襲う自信がある。   いや、昨夜のこいつの言動から考えれば、   別にそうしてもいいんだろうが……   オレにだって一応男のプライドってもんがある。   一番のごちそうは最後までとっておくもんだ。   倫太朗の頭の下から腕を出来るだけそうっとどけて   ゆっくり身を捩る。 「んん……っ」   と、まるで”1人にするな”と言わんばかりに、   倫太朗がオレに擦り寄ってきた。 『うっ ―― 倫、今は、ちとマズい……』   心の中で抵抗の声をあげ、必死に倫太朗の腕を   剥がしていく。   ところが!   事もあろうに倫太朗は自らの股間を   オレの太腿の辺りに押し付けてスリスリと   擦り始めた。 『どわっ、こりゃ我慢大会かよ……』   ゆっくり深呼吸して自分を落ち着かせる。   ……朝だし、ただの生理現象だよな、コレは。   可愛い寝顔には不釣り合いな、   固く雄々しいモノを擦り付けて、   スリスリと擦り続ける ――。 「この、バカ……人の気もしら……」   倫太朗の寝ぼけ半分の暴挙は続き ―― 「……しゅじぃ……」   甘ったれた口調で名前を呼ばれた。      こいつ、夢の中でまでオレを……ブチッ。   この瞬間、理性の枷は外された。  ***  ***   ※(倫太朗・目線です) R20   あれぇ、ちゃんとパジャマは着たハズだし。   ちゃんとタオルケットだって上にかけて寝たハズ   なのに……上半身がやたらスースーする。   それに ―― 胸の辺りで何か、   温かくて柔らかい物がやんわり動いていて、   それが何とも心地良い。 「―― ん、ふっ……そ、こ……」 『ん? ココか? 感じる?』   へ? この声は……柊二?   あ、そっか、昨夜仲直りして、そのまま柊二の   マンションへ泊まったんだ。でも…… 「あ、あン……な、に……?」   寝ぼけまなこで開いた視界に入って来たのは、   俺の胸の突起を唇と指で愛でている柊二の姿。 「あ……はぁっ、しゅじ……」 「おそよ、寝坊助りんたろ」 「あぅ、でも、なんで? 朝からこんな……」 「何言ってんだよ、煽ったのはお前だ」   ムギュッ、柊二に自分の下半身の昂ぶりを   握り込まれ、思わず女みたいな喘ぎをあげて   しまう。 「あぁン ―― はぁ……ダメ……」 「こんなんじゃしんどいだろ? 1回イっとけ」   そう言った柊二に扱かれ、俺はパジャマの   ズボンを穿いたまま吐精してしまった。 「どうだった? すっきりしたろ」 「……」   けど、たった1回達したくらいじゃこの時の俺の   昂ぶりは鎮まらなくて。   柊二はおもむろに俺のパジャマのズボンと   下着を一気に脱がせ、何の躊躇もなく俺の昂ぶりを   口に含んだ。 「ちょっ、しゅじ、そんなとこ汚いっ」   柊二は上目遣いで俺をじっと見つめながら、   俺のいきり勃ったモノに熱い舌を這わせる。   はぁっ、んン ―― 先っぽは、ヤバいっ! 「ココ、こうすると ―― 堪んねぇだろ」   とたん、背筋に電流が走って、俺はつま先に   力を込め、何とかその快感を受け流した。 「はぁはぁ ―― しゅじ、口どけて、出ちゃう……」 「イキたかったら何度でもイケ」   口をどけるどころか、柊二は尚も舌を絡ませ   吸い付きも強くしてきた。 「も、や ――っ、だめ……出る……っっ」   ピュ ピュ ――   2回目は柊二の口の中でイッてしまった。 「お前、早すぎ」 「……しゅじの、いけず」 「じゃあ、次はオレの番な」   柊二の手で導かれ触れたそこは、   まだそう固くはなかったけど、   とても熱くて、ドクンドクンって強く脈打っていた。   そんな彼のモノへそうっと手を添え、   裏筋へ丁寧に舌を這わせていく ――。 「んン……っ、はぁー……」   フルフルと震え、それはゆっくり力を持ち始める。   この世で一番愛おしい人が自分の拙い口淫でも   感じてくれるのが嬉しくて、   俺は懸命に彼自身を口で愛した。 「あぁ、ふぅ……りん、いい、すげぇ、いい……」 「フフフ……ん……ん? ―― や、なに?!」   突然下の方に異変を感じ、チラッと見れば。 「もうっ、しゅじ」   柊二の指が俺の……にしっかり入り込んでいて。 「されてるだけじゃ、手持ち無沙汰でなぁー」 「って、あぁんっ ――」   いとも容易く前立腺を探り当てられ、体が跳ねる。 「オラ、倫、口が止まってるぞ」   と、腰を揺らし催促され、柊二を口に含むけど、   下からの刺激が強すぎて口に挿れているだけしか   出来ない。   それでも柊二のそれは、凶暴なくらいに   大きくなっていて、もう、俺の口じゃ半分も   収まっていない。 「あ、はぁはぁはぁ、だめぇ、しゅじ……」 「ほーら、もう余裕で3本呑み込んだ」   自然と腰が動いてしまう。 「……どうして欲しい? 倫」 「……ほ、し、い……」 「何が?」 「あ、あぁ――っ、おねがい、はやく……」 「―― お前が欲しいのは、コレか?」 「そう! 早くちょうだいっ!」   ―― そんな風に柊二を急かせた割には、   やっと彼がその先端を俺のそこへ挿れただけで   俺は昇り詰め、一気に弾けてしまった。 「……ま、何度でもイケと言ったのはオレだが、  そのオレはまだ1度もイッてない」 「だ、だって……」 「次はもう少し楽しませてくれよ」    と、抜かずのリターンマッチ突入。 「あ、あぁんっ――!(深い)……」   俺の背中は自然と仰け反る。 「ホラ、倫、前見てみな」   そう言われて、素直に前を見て俺は顔を赤らめる。 「や、バカ……」   この部屋の壁際には大きな姿見があって。   それはちょうどベッドの足元の方にあるので   柊二と俺が素っ裸で絡み合う姿が、   丸見えになる。 「ホラ、目ぇ逸らすなって。倫の可愛い***がオレの  旨そうに咥え込んでる」 「この、エロ親父……」 「そのエロ親父を毎度毎度発情させてるエロがきは  お前だろが」 「お、俺はエロくなんか ―― あぁっ……」 「あー? 何だってぇ? 良く聞こえなかった」   そう言いながら容赦無い突き上げをしてくる。 「あ、あ、あン、だめぇ……」 「だめじゃねぇだろ。ホラ、気持ちイイのは、  ココか ――っ」 「ひぁっ、いやぁ ――」 「アホ。締め付け過ぎだ。オレの食い千切る気  かよ……」    (ふぅ~っ、危うく持ってかれるとこだった……) 「あ、あ、いや……怖い……」 「大丈夫。オレがついてる」   柊二は自分に跨がらせたまま俺の体を   ゆっくり回し、向い合せにしてくれた。 「な? 顔も見えるし、これなら安心だろ」 「う、ん……あ、あぁ……気持ち、い……」 「あぁ、オレも凄くいい……」   柊二がまたゆっくり律動を始めた。 「ん、あ、い ―― いいっ、もっと、おく……」 「OK ―― こう、かっ」 「あぁあん ―― しゅじ、しゅじぃ……」   俺は知らず知らずに柊二を連呼し、   夢中で彼の唇を貪った。 「はぁはぁ……倫? オレも、そろそろ……」   柊二の眉間には深いシワが寄って。   顔も汗でびっしょりだ。 「いいよーしゅうじ、一緒にいこ……っっ」 「倫っ!」   柊二自身が俺のナカでビクン、ビクンッと   小刻みに痙攣しては断続的に熱を吐き出し。   俺も彼に釣られるよう吐精して、そのまま   意識を手放した。

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