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第30-Ⅱ話 ラブラブ温泉旅行の巻

  夕食も済み、部屋で少しごろごろしてから、   その辺を散歩してみることにした。   外は真っ暗だ。   川のせせらぎと虫や蛙の声がまるで迫ってくるよう   たくさん聞こえてくる。 「すごい……」   柊二と一緒に見上げた空は満天の星空だった。   山が黒くなって見えるその上に、   まるでこぼれ落ちてきそうな星々の群れが見える。   都会では拝めない澄みわたった夜空を眺めていると   すうっと気持ちが落ち着いていくのが分かる。   自分自身が自然の一部に同化していくみたいな   感じだ。   俺はゆっくり深呼吸をした。   なぜか、安堵している自分がいた。   そう、何も焦ることなんてない。   だってこんなに好きな人がずっと隣に   いてくれるのだから……。   俺は柊二の頸にしがみついて、キスをねだる。   柊二は俺を抱き締めて、   ちょっと頸を傾げるようにして、   優しいキスをくれた。   遅くなってから露天風呂に入りに行った。   近付くと、人の声が聞こえてきた。 『やぁぁん……だめぇ……誰か来ちゃうよぉ』   (すみません、もう来てます……) 『大丈夫だよ……ほ~ら、もっと足、開いて』 『あっん……そんなとこ……』   俺は”こうゆう所に来て考える事とヤる事は皆同じ   なんだなぁ”と妙なところに同感しながら柊二を   見上げた。   流石の柊二もちょっと困ったような顔をして   俺を見る。   先客は柊二と俺の他に宿泊中のもうひと組の   カップルらしい。   むろん邪魔をする気はさらさらないし、   俺たちだってどうせなら2人っきりで入りたい。   ちょっと覗いてみたい気もしたが、   元来た道を取って返し、内風呂へと向かった。   早朝6時から7時までの清掃時間を除き露天風呂は   貸し切り入浴も可能なので、改めて明日貸し切りに   して入りに来る事にした。   部屋の内風呂の広さは柊二のマンションお風呂より   少し大きいくらい。   檜のいい香りと硫黄の匂いが温泉気分を助長する。   お湯は結構熱かった。   お風呂の中でゆったりと脚を伸ばす。   温泉ってやっぱり気持ちいい。 「ホント、来て良かったね……」 「あぁ、そうだな」   柊二がにっこり笑って頷いた。   熱くなってきたので浴槽の縁に腰掛けて   足だけお湯に浸かっていると、   柊二がお湯の中を移動して俺の傍に来た。 「温泉でもやっぱり恥ずかしいかい?」   いきなり真顔で聞くので俺は答えに詰まった。   全然恥ずかしくないという訳じゃないけれど、   解放感があるせいか、   恥ずかしいという感覚がかなり薄れているのは   確かだ。   でも考えてみれば今だって電気は煌々と点いてるし、   家のお風呂とそう変わらない。   一応タオルは腰に巻いてはいるけど、   柊二と一緒に入る違和感は全く感じていなかった。   むしろ2人で入りたい、と   思っていた自分に気が付いた。   俺は首を振った。   柊二はちょっとハニカミとても嬉しそうな顔を   した。 「恥ずかしがるりんたろも可愛いけど……」   柊二はお湯の中で俺の脚をゆっくり撫でている。   その手がだんだん上の方にずれ、   太腿へと伸びてきた。 「大胆なりんたろをもっと見たいな」   ゆっくりと肌の上を滑らせて、   柊二の手は太腿と太腿の狭間へと到達する。   俺はかーっと顔が熱くなるのを感じながらも、   柊二の顔から視線を外せない。   すごくセクシーな顔をしてる。   まるで狩る者だ。   そして俺は狩られる者。   その眼を見つめていると、   身体の奥の方がズクンと疼き出す。   俺の膝はもう閉じていられない。   張り付くタオルを自分でむしり取る。   存在を主張する俺のものに、柊二は舌を這わせた。   俺は身を仰け反らせて、檜の床に腕を付く。   片手で先の方を刺激しながら、   唇と舌は下から上へと這っていく。   時折きゅっと強く握られて、   身体はビクンと反応する。   もう片方の手は柔らかく袋を揉みしだき、   それからゆっくりと俺のナカに指が入って来た。   俺は片膝を立て、両方からの刺激に身悶える。   濡れた音が響く。俺の声も響いている。   柊二がお湯の中から立ち上がり、   自分のものに手を添えて、   俺の窄まりへ先端を押し当てた。   そして押し寄せる圧倒的な快感 ――。 「あぁぁ ――! はっ!……」   肘を付き、びくびくする腰を柊二に掴まれて、   俺の身体は深く柊二を咥え込む。   柊二が俺を穿つたび、気が狂いそうになる。 「いいっ! すごく……いい!……」   俺は頭を振ってばかみたいに同じ言葉を何度も   繰り返す。   もうそれしか言えなくなったみたいに。 「オレも……凄くいい……」    乱れた荒い呼吸で、柊二も応えてくれた。 「……愛してる、倫太朗……」 「あああっ! だ、めぇ……そんなこと……  言われたら、もうだめ……」   俺は、たぶんかなりおかしくなっている。 「……りんたろ……一緒に!」 「ああっ! イクっ! 柊二っ! 一緒にっ!」   一気に駆け上がる熱い奔流を身体の奥に感じて、   その流れに身を委ね、全てを手放していく。 ***  ***  ***   部屋へ移動しての第2ラウンド ――   ”ハネムーン・スイート”と別名もあるこの客室は   和洋室だ。   採光の良い大きな1枚ガラスの窓辺を背に、   冷酒を傾ける倫太朗。   窓外は漆黒の闇。   遥か下の山々や点在する民家からの明かりが   点々と星粒のように見える。   先刻から聞こえていたシャワーの湯音も止まり、   ―― カチャ。   開いたそのドアから、着流し姿の柊二が   出て来た。 「なんか、着物もたまには新鮮でいいね」 「だろ? 土産に2~3着買っていってもいいな」   柊二は倫太朗に甘えるよう   しなだれかかり、倫太朗の口移しで冷酒を飲んだ。   倫太朗の和服の前合わせから柊二の手がスルリ   滑り込み乳*を摘む。   瞬時に倫太朗の体が痙攣する。   そのお返しに柊二の首筋に舌を這わして、   シャツの下に手を入れて彼の乳*へも触ると   柊二の体も痙攣した。 「感じる?」   聞いた倫太朗に口付けをして笑う。 「あぁ、凄く感じる」   倫太朗も笑いながらキスのお返し。   柊二も応じて舌を絡めあった。   白い首筋へも熱い唇を這わせていく……。    「ん……はぁ……しゅ、じぃ……」   倫太朗を背後から抱きしめたまま柊二は   ソファーへ座る。   倫太朗は自分で和服を脱ごうとした手を   柊二に止められる。 「ホント、着物って何気に興奮するな」   笑いながら一気に脱がされ、肩口にキス ――。 「ん、んン……」 「勃ってきた」   笑いながら言う柊二に 「柊二だってそうじゃん」   と、言い返した。   余裕の笑みで柊二は倫太朗の……に   唇を這わせつつ、   その突端をゆっくり口に含んだ。 「あぁ……っ」   それだけで倫太朗は軽く達してしまった。    「早すぎ」   笑いながら舌と指でのW攻撃。    「ふ ―― っあ……!」   また、昇りつめた。 「りんちゃん、感じまくり?」   笑う柊二に「うるさい!」と怒る倫太朗を見て、   「可愛いな」と、柊二がまた笑った。 「そんな可愛い顔で、煽られたら限界だ……」   倫太朗の体を抱え上げて、柊二がいきなり   自分のモノをねじ込んできた。 「あぁ ―― っく……」   もういい加減受け入れ慣れたとは言え、   柊二のソレは正しく凶器並の大きさなので、   身体が悲鳴を上げる。 「そんなに急いじゃもったいない。ゆっくり動くから」   倫太朗にキスをしながら柊二はゆっくりと   腰を動かす。      自分の身体の奥に入ってくる感覚が身体を   濡らしていく。 「はぁ……っふ……、ん……っ」   身体の中に完全に入ったモノが痙攣したことで、   また倫太朗の腰がうずく。 「や ―― っこわ……い」   腰のうずきが全身を駆け巡り、震え始めた。   柊二が倫太朗の身体を抱きしめてくれる。   倫太朗も柊二にしがみついた。 「大丈夫、しっかり捕まってろ」   キスをしながら腰を動かし始めた。 「あ……っあ……」 「りん……オレの名前を呼べ」 「あ……しゅ…じ……しゅ ―― っ」    しがみついて名前を呼ぶ。 「しゅ……じ……好き ―― だいすきっ」   その言葉に動きを一瞬止めた柊二は   倫太朗を見て笑う。 「ずっと前から知っていた」   舌を絡めあいながら身体を強く突き始めた。      彼に突かれる度に腰が何度も痙攣して、   その度に倫太朗は軽いオー**ムを迎える。 「ふあ、ぁ……も……う、あかん……」 「何度でもイかせてやる」   倫太朗の……を擦り始める。 「あ ―― っあ……」 「りんたろ……愛してる」 「お、おれ……も、愛……してる ――!」 「りん……っ」   柊二が内壁が破れるかのように強く突き上げ、   痙攣する。 「あ ―― ああっ!」   その感覚が腰を大きく痙攣させて再び達した   倫太朗は、柊二とソファーに沈み込んだ。     情事後の火照った肌が今夜は一段と艶っぽくて      思わず見惚れる……。 「……惚れ直したろ?」   いたずらっ子みたいにはにかんだ笑顔が、   また、堪らない。 「ん、すっごくカッコいい……」   ニッコリ笑って言うと ――   そのまま後ろから抱きしめられた。      2人は見つめ合い再び深いキスを交わす。 「……なぁ、りーんー?」 「ん?」 「……も1回、いいか?」 「はぁ?? んなの無理に決まってんじゃん!」 「えーーーーっ、いいだろ~、  次はあんまし激しくやんねぇし」 「だめ・ダメ、絶対だめっ」    「ほんなら、69だけで我慢すっから」 「……もーうっ、しゅうじってば……」         2人のあつ~い夜はまだまだ続くのでした。    

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