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思い出せない

何回イカされたのか分からない。 覚えているのは切なそうに僕の名前を呼びながら愛してると言われていた気がする。 けれど夏川君とこんな事になったのかどうしても思い出せないでいる。 「光輝さん。起きれますか?」 「うん・・・。ごめん僕は・・・・思い出せないんだ。」 僕の頬に優しく触れていた夏川君の手が少し震えている。 男の僕なんかを抱かなくても夏川君なら色んな女性を抱けるだろう。 それなのに何も取り柄もない僕なんかを抱いたら夏川君の汚点になってしまう。 「どうして君が、こんな僕なんかと……」 「どうして?」 「そうどうしてだよ。君ならもっと色んな女性と付き合えるだろ?遊びで男を抱くとかも考えれない。ならどうしてなんだ?」 夏川君は僕に触れていた手を僕から離すとゆっくりとベッドから起き上がり部屋から出て行ってしまった。

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