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痛いです
部屋から出て行く時の夏川君の表情が気になり昨晩の事を思い出そうしてみた。
「ダメだ・・・思い出せない。」
ベッドの上で呟くとこれ以上夏川君と一緒に居るのが苦しくなって来た。
あんな顔をさせるなんて・・・。
帰る覚悟を決めてベッドから降りようと身体を動かそうとしたら節々に激痛が走り僕の動きはそれで止まった。
痛すぎる。
声にならない声を我慢して目だけで僕の服を探すが見当たらない。
見つけたのは床に落ちていたシャツだけだった。
とにかく何か身に纏って夏川君に帰る事を伝えないとダメだ。
なんとかシャツを着てみたがコレは袖から手は出てないし膝上位の丈の長さになっている。
そして夏川君の匂いがしていた。
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