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第117話

俺自身を中に埋め込んだまま、斗真の涙を舐めとっていく。 そうしながらも俺の右手は、斗真の尖った胸の粒を捏ねくり回したり、押し潰したり、引っ掻いたり、散々に弄りまくっていた。 動く度に微妙に変わる角度と体勢に、斗真は我慢しきれずに、時折甘い吐息を漏らした。 少しずつ少しずつ、擦り上げるように抽挿を始める。 「あっ、ああっ…そこっ、ダメだっ」 腰をくねらせ、斗真が熱い吐息とともに言葉を吐き出す。 斗真の肉棒からはトロトロに愛液が滴り落ちて、てらてら光りながら俺の動きに合わせて律動する様がエロい。 余りの気持ちよさに、俺も我慢できずそのスピードを上げていくと、外に引き摺り出されては(めく)れ上がって、中に押し込まれる襞が目に入り、俺の中の被虐的なスイッチが入ってしまった。 大切にしたいのに虐めたい。 優しくしたいのに激しく壊してしまいたい。 その華麗な顔を涙で覆い尽くして… あらゆる快楽でコイツを拘束して離さない。 「あっ、あんっ、希っ…イヤだっ…もっと…ゆっくり…お願い…希っ!!」 斗真の泣き叫ぶような声にハッと我に返り、慌ててキスをする。 「ごめん…好き過ぎて止まらない。このまま、イかせて…」 腰を大きく回転させながら最奥へと突き刺す。 「ああぁっ」 斗真が放った白い液体が、俺の胸や腹に飛び散った。 目を閉じて身体をヒクつかせる斗真の腰を爪が食い込む程に鷲掴みにして、激しい抽挿を繰り返し…俺も果てた。 ぐったりとした斗真の中に出し切った後、キスをしてから斗真の横に身体を投げ出した。 心臓がバクバクと跳ね続け、全身から汗が噴き出している。 ちらりと斗真の顔を覗き見ると、目を閉じたまま大きく息をしていた。 その目からは幾筋もの涙が流れていた。 欲を吐き出した充足感と、約束を違えて泣かせた罪悪感とがごちゃ混ぜになり、右手でそっと涙を拭き取ると 「…ゆっくりって言ったのに…」 咎める口調の斗真にキスをして答えた。 「ごめん。抑えが効かない。好きで好きでどうにもならない。」 「バカヤロウ」 「拗ねるお前もかわいい。」 「男捕まえて『かわいい』はないだろう、バカ。」 「かわいいもんはかわいいんだから、仕方がないだろう。」 離れがたい気持ちに蓋をして、とりあえず身体を綺麗にしてやろうと起き上がった。

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