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第158話
夕飯は一緒にカレーを作り腹一杯食べた後、残ったのはとりあえず冷凍した。
「今度カレーうどんかカレーピラフにしてもいいな。」
「斗真、夜食でもいいよ。」
「自画自賛だが、美味過ぎて太ったらどうしてくれるんだ?」
「お前、どれだけ食べても太らないタチだろ?
気にすんなよ。」
「一応、メタボにならないように気を付けてるんだぜ。」
「そうだな、ちゃんと自炊してるし。野菜もしっかり取ってるしな。
お陰で俺も美味いものにありつける。
サンキュー!」
「お前に喜んでもらえるなら、もっと頑張れるかな。」
等々とたわいのない会話をしながら一緒に片付けて、順番に風呂に入る。
明後日は…あの厄介な矢田のせいで早めに出勤だ。
俺はどうしたらいいのか斗真に聞いたら
「一緒に出勤すればいいだろ?」
の一言で終わった。
俺もすぐに話の内容を聞きたいし、矢田に牽制しておく必要があるから。
いつものようにおやすみのキスをして手を繋いだ。
でも、それだけでは満足できなかった。
斗真に近寄ると、体を寄せて脇の下に潜り込み丸くなった。
「…希?」
それには答えずに目を閉じて斗真を感じる。
ふうっ と大きなため息がして、躊躇いがちに腰に回された手のひらが熱い。
「おやすみ…」
「うん、おやすみ…」
大きな安心感に包まれて次第に薄くなる意識を…手放した。
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